Security Risk Advisors Releases “The Purple Perspective 2026” Report
2026/03/10 hackread — Security Risk Advisors (SRA) は、初のレポート “The Purple Perspective 2026” を公開した。この包括的な分析は、厳選された攻撃手法に対する検知/防御を実環境で検証し、サイバー・セキュリティ防御を強化するための実践的な知見と示唆を提供するものである。このレポートは、160 件以上の Purple Team 演習の実施と、8,300 件以上の Tactics, Techniques, and Procedures (TTP) の検証に基づいている。現時点での防御の実践に対する独自の視点を提示し、ユーザー組織のパフォーマンス・ベンチマークを業界を横断して実施するとともに、改善領域の特定を目的としている。

レポートの主な特徴
- サイバー脅威環境のレビュー:2025年に組織が直面した新興トレンドと課題の概要。
- 検知/防御における成功の分析:MITRE ATT&CK に基づき、TTP ごとの防御成功率の Top-10 と Worst-10 を分析。
- 2026 年に向けた防御強化の優先事項:検知と防止の能力向上に向けた提言。
- 業界別パフォーマンス分析:Financial Services/Healthcare/Manufacturing/Retail などのセクターに特化した分析。
主な調査結果
- テスト頻度が成功を左右する:年 2 ~ 4 回の Purple Team 演習を実施する組織は、顕著に高い防御成果を示した。業界属性や予算規模よりも、計画的かつ継続的なテスト・アプローチが防御効果に直結することが示されている。
- 活用不足のテレメトリ:組織は侵害後の活動をログとして取得しているが、有効な検知として実際に機能するケースは限定的である。例として以下が示されている。
- Pass-the-ticket:ログ 42%/アラート 16%
- SharePoint 大量ダウンロード:ログ 70%/アラート 24%
- スケジュール・タスクによる永続化:ログ 66%/アラート 27%
- HTTPS C2 over 443:ログ 47%/アラート 10%
- 組織のサイロ化への対応:攻撃者は、コンプライアンス部門とセキュリティ部門の間のギャップを悪用する傾向がある。たとえば、上記の SharePoint 大量ダウンロードでは、70% がログとして取得される一方で、アラートが生成されるのは 24% に留まる。同レポートは、こうしたギャップを解消するために、コンプライアンス・テレメトリをインシデント・レスポンス・プロセスへ統合する必要性を強調している。
- The Purple Perspective 2026 は、高度化する脅威環境における防御の現実を理解し、実効性のある改善を目指すサイバー・セキュリティ専門家にとって重要な資料である。
レポートへのアクセス
レポートは以下で無償公開されている。
https://vectr.io/purple-perspective-2026/
Security Risk Advisors について
Security Risk Advisors (SRA) は、オフェンシブ・ディフェンシブ・セキュリティ・サービス/Purple Team 活動/セキュリティ・プログラム開発を専門とするサイバー・セキュリティ・コンサルティング企業である。進化する脅威に対する組織の防御力強化を使命とし、サイバー・セキュリティ・レジリエンスを高める革新的ソリューションと実践的知見を提供している。
今回のレポートで明らかになったのは、ログを取得する多くの組織が、それらを具体的なアラートに繋げられていない実態です。特に、SharePoint からの大量ダウンロードや、HTTPS (443番ポート) を利用した C2 通信、スケジュール・タスクによる永続化といった攻撃手法において、検知の漏れが目立っています。この問題の主な原因は、収集したテレメトリを有効な検知ルールとして定義できていないことや、コンプライアンス部門とセキュリティ部門の連携不足により情報の活用が分断されていることにあります。ログの出力から検知/通知への流れを意識する必要がありそうです。
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