Splunk Enterprise サードパーティの脆弱性が FIX:golang crypto/net などの問題に対処

Splunk Enterprise Addresses Vulnerabilities in Bundled Third-Party Packages – Update Now

2025/07/09 gbhackers — Splunk が公表したのは、Enterprise プラットフォーム向けの、重要なセキュリティ・アップデート SVD-2025-0710 のリリースである。このアップデートは、複数の製品にバンドルされているサードパーティ製パッケージに含まれる、複数の脆弱性を修正するものだ。2025年7月7日に同社は、アドバイザリ SVD-2025-0710 を発行し、さまざまなレベルの深刻度を持つ脆弱性を修正するために、速やかなアップデートを実施すべきだと、強く推奨している。

Splunk がリリースしたのは、サードパーティ製パッケージで確認された多数の脆弱性を修正する、Splunk Enterprise バージョン 9.4.3/9.3.5/9.2.7/9.1.10 である。

これらのアップデートが対処する脆弱性は、セットアップツール/Go 言語による暗号化ライブラリ/ネットワークパッケージ/ユーティリティといった重要コンポーネントに存在し、システム・セキュリティを侵害する可能性があるものだ。

その中で最も深刻な脆弱性は、spl2-orchestrator で使用される “golang.org/x/crypto” パッケージに存在する CVE-2024-45337 であり、その深刻度は Critical と評価されている。

この脆弱性は、golang コンポーネントに含まれる深刻度の高い欠陥の一部であり、問題のあるバージョンを運用するエンタープライズ環境に重大なリスクをもたらすものだ。

golang における暗号化とネットワークのライブラリが大幅に更新され、crypto パッケージはバージョン 0.36.0/0.37.0 に、ネットワーク・コンポーネントはバージョン 0.37.0/0.39.0 へとアップグレードされている。

このセキュリティ更新では、複数の重要コンポーネントに存在する脆弱性が修正されている。たとえば setuptools パッケージが、バージョン 70.0.0 にアップグレードされたのは、Python 3.9 パッケージの深刻な脆弱性 CVE-2024-6345 に対処するためである。

CVE IDComponentSeverityPackage
CVE-2024-6345setuptoolsHighsetuptools 70.0.0
CVE-2025-22869golang cryptoHighMultiple golang components
CVE-2024-45337golang cryptoCriticalspl2-orchestrator
CVE-2024-45338golang netMediumMultiple golang components
CVE-2013-7489BeakerMediumBeaker 1.12.1
CVE-2022-30187azure-storage-blobMediumazure-storage-blob 12.13.0
CVE-2024-13176OpenSSLLowOpenSSL 1.0.2zl
CVE-2024-9143OpenSSLInformationalOpenSSL 1.0.2zl
CVE-2025-27414golangHighMultiple golang components
CVE-2025-22868golangHighMultiple golang components
CVE-2025-23387golangHighMultiple golang components
CVE-2025-23389golangHighMultiple golang components
CVE-2025-23388golangHighMultiple golang components
CVE-2025-22952golangHighMultiple golang components
CVE-2025-22870golangHighMongodump/Mongorestore
CVE-2024-0853libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2024-2398libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2024-2466libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2024-7264libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2024-8096libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2024-9681libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2024-11053libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2025-0167libcurlHighlibcurl 8.11.1
CVE-2025-0725libcurlHighlibcurl 8.11.1

この種の脆弱性の影響を受ける、Splunk Enterprise のバージョンを運用している組織が最優先すべきは、最新の修正バージョンへの速やかなアップデートである。

特に、暗号化/ネットワークのコンポーネントに高深刻度の脆弱性が存在しているため、セキュリティ体制の維持と機密データ処理機能の保護の観点から、これらのアップデートは不可欠である。