Chrome High-Severity Vulnerability Could Let Attackers Run Arbitrary Code
2025/08/20 gbhackers — Google が公表したのは、影響を受けるシステム上で攻撃者に対して、任意のコード実行を許す深刻な脆弱性に対処する、Chrome の緊急セキュリティ・アップデートのリリースである。それにより、Windows/Mac 用にはバージョン 139.0.7258.138/.139 が、Linux 用にはバージョン 139.0.7258.138 が提供されている。この脆弱性 CVE-2025-9132 は、V8 JavaScript エンジンに影響を及ぼし、世界中の数百万人の Chrome ユーザーに深刻なリスクをもたらすという。

V8 エンジンの深刻な脆弱性
今回のリリースで修正された脆弱性は、Chrome の V8 JavaScript エンジンにおけるバッファ・オーバーフロー (Out-of-bounds write) に起因するものだ。この脆弱性は、プログラムに割り当てられたメモリ領域を超えた、データ書き込みにより発生し、それを悪用する攻撃者は、メモリ破壊やシステム制御の不正取得を可能にする。
| CVE ID | Severity | Component | Vulnerability Type | Discovery Date | Reporter |
| CVE-2025-9132 | High | V8 JavaScript Engine | Out of bounds write | 2025-08-04 | Google Big Sleep |
今回のバッファ・オーバーフローの脆弱性は、影響を受けるアプリケーションと同じ権限で、悪意のコード実行を許すものであり、きわめて危険である。
この脆弱性 CVE-2025-9132 は、Google の Big Sleep チームにより、2025年8月4日に発見された。それが示すのは、自動化された脆弱性調査と AI を活用するセキュリティ・テストに対して、Google が継続的に投資している状況である。
この Google Big Sleep とは、ソフトウェア・コードの脆弱性を検出する高度な AI システムであり、それにより、攻撃者が実環境で悪用する前に、欠陥を特定していく。
現時点において、このセキュリティ・アップデートは、Google の配信ネットワークから段階的に展開されており、数日から数週で完了する予定であるという。この段階的展開により Google は、互換性の問題を監視しながら、ユーザーを迅速に保護していくという。
いつもの通り Google は、セキュリティ開示ポリシーに従い、Chrome の大部分にセキュリティパッチが適用されるまでは、詳細なバグ情報へのアクセスを制限している。このアプローチにより、攻撃者による脆弱性の詳細のリバース・エンジニアリングが防止される。
具体的なエクスプロイトの詳細については非公開だが、通常 JavaScript エンジンの境界外書き込みは、細工された Web ページや悪意の JavaScript コンテンツを介して、任意コードの実行を可能にする。
このエクスプロイトに成功した攻撃者は、Chrome のサンドボックスを回避し、機密データへのアクセスやマルウェアのインストールを引き起こす可能性を得る。
CVE-2025-9132 に深刻度 High の評価が示すのは、この脆弱性がユーザー・セキュリティとシステム整合性に対する深刻な脅威だと、Google セキュリティ・チームが見なしていることの証である。
ユーザーに対して強く推奨されるのは、Chrome の更新機能を利用する、最新バージョンへの速やかな更新である。また、ユーザー組織に対して求められるのは、管理対象の Chrome 環境全体において、このセキュリティ更新を優先的に適用することである。
Google Chrome の V8 JavaScript エンジンに存在する深刻な脆弱性 CVE-2025-9132 は、メモリ管理の不備によるバッファ・オーバーフローの問題を引き起こします。攻撃者は、この欠陥を突くことでメモリを壊し、本来は許されないコード実行を達成します。特に JavaScript エンジンは、Web ページを介して外部から送られてきたコードを処理するため、この種の脆弱性には、攻撃に悪用され易いという性質があると、この記事は指摘しています。ご利用のユーザーさんは、アップデートを お急ぎください。よろしければ、Chrome + JavaScript で検索も、ご参照ください。
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