Brave に AI ブラウジング機能が登場:タスクを自動化とセキュリティ維持を両立

Brave browser starts testing agentic AI mode for automated tasks

2025/12/11 BleepingComputer — Brave が公開した新しい AI ブラウジング機能は、プライバシーを尊重する AI アシスタント Leo を活用し、ユーザーに代わってタスクを自動化するものである。この機能が目的とするのは、自動的な Web 検索/商品比較/プロモーションコードの発見/ニュース要約などのタスクの支援である。現在はテスト段階にあり、Brave Nightly バージョンからアクセスできる。この新しいエージェント AI ブラウジング・モードは、プライバシー重視のブラウザにおける AI とユーザーの緊密な統合に向けた第一歩となるが、デフォルトでは無効化されている。

AI リスクと Brave の対応

Brave が強調するのは、エージェント AI ブラウジングは本質的に危険であるため、重要な操作には使用すべきではないという点だ。この機能には、プロンプト・インジェクション攻撃やユーザーの意図を誤って解釈する可能性があると、多くの人々が認識している。

この種のリスクを軽減する新しいモードは、ユーザーの Cookie/ログイン情報などの機密データにアクセスできない、独立した別プロファイルで実行される。

AI browsing mode on Leo
AI browsing mode on Leo
Source: Brave

このモードで制限されるものには、ブラウザの設定ページ/HTTPS 非対応サイト/エクステンションをダウンロードする Chrome Web ストアなどもある。さらに、Brave のセーフ・ブラウジング・システムによりフラグ付けされた、疑わしいサイトへのアクセスも制限される。

すべてのアクションはタブで表示され、リスクのあるアクションを実行するとユーザーに警告が表示され、明示的な承認が求められる。

Users prompted to take over
User prompted to take over control at checkout step
Source: Brave

そして、このモードは、アライメント・チェッカー機構により監視される。この機構は、前日に Google が発表した Chrome Gemini エージェント・モード向けの仕組みに似ており、独立した第2のモデルが、エージェントのアクションがユーザーの意図と一致しているかどうかを評価する。

この第2のモデルは分離されているため、プライマリ・エージェントを標的とするプロンプト・インジェクション攻撃の影響を受けない。

さらに Brave は、特定のポリシー・ベースのルールをエンコードし、プロンプト・インジェクションを軽減するようトレーニングされた Claude Sonnet などのモデルを使用することで、効果的な保護を提供する。

Brave の中核であるデータ・プライバシーについて、同社は妥協しないと明言している。これまで通りに、広告/トラッカーのブロックと、ログなしポリシーを維持し、ユーザー・データは AI モデルのトレーニングには使用されない。

新モードのテスト

Brave の新しいエージェント AI モードをテストしたい場合には、Brave Nightly の “brave://flags” で Brave’s AI browsing フラグを有効化してテストできる。それにより、Leo のチャット・ボックスに、新しいブラウジング・モードを起動するためのボタンが表示される。

ここから、テスターとしてのフィードバック送信が可能であり、問題の解決に活用されるという。また Brave は、AI ブラウジングを対象とする問題の報告に対して、HackerOne バグ報奨金の支払額を2倍にすると発表している。