MongoBleed Detector というツール:MongoDB の脆弱性 CVE-2025-14847 を効果的に検出

MongoBleed Detector Launched to Identify Critical MongoDB Flaw (CVE-2025-14847)

2025/12/29 gbhackers — MongoDB の複数バージョンに影響を及ぼす、深刻なメモリ漏洩の脆弱性 CVE-2025-14847 (MongoBleed) が悪用されている。このエクスプロイト試行を特定するためのオープンソースの検出ツールが、セキュリティ研究者によりリリースされた。Neo23x0 が開発した MongoBleed Detector は、オフライン分析機能を提供する。したがって、それを利用するインシデント対応者は、ネットワーク接続や追加エージェントを必要とせずに、MongoDB ログを解析し、悪用の痕跡を検出できる。

MongoBleed という脆弱性は、MongoDB の zlib 解凍メカニズムにおける深刻なセキュリティ欠陥であり、未認証の攻撃者に対して、サーバ・メモリからの機密データの抽出を許すものである。

この脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、クライアント・メタデータを伴わない大量の接続という特徴的な攻撃パターンを通じて、認証情報/セッショントークン/PII などの情報を収集できる。

CVE DetailsInformation
CVE IDCVE-2025-14847
Vulnerability TypeMemory Disclosure
Attack VectorNetwork, Unauthenticated
Affected ComponentMongoDB zlib decompression

Neo23x0 が開発した検出ツール MongoBleed Detector は、3種類の MongoDB ログイベントを相関させ、エクスプロイト試行を特定するものだ。

具体的には、接続承認イベント (ID 22943)/クライアント・メタデータ送信 (ID 51800)/接続終了レコード (ID 22944) を分析し、動作のベースラインを確立する。

正規の MongoDB ドライバーは、接続確立直後にメタデータを送信する。その一方で、MongoBleed エクスプロイトは接続後にメモリ内容を抽出し、メタデータを送信せずに切断する。この挙動の差異が検出手法の基礎となる。

この検出器は、大容量ログファイルを効率的に処理するストリーミング処理機能/ローテーション・アーカイブ向けの圧縮ログへの対応/IPv4 および IPv6 の両アドレス指定方式との互換性を備えている。

主要な検出機能
FeatureDescription
Offline & AgentlessNo network connectivity required, operates independently
Streaming ProcessingHandles large log files without loading entire content into memory
Compressed Log SupportTransparently processes .gz rotated logs automatically
IPv4 & IPv6 SupportFull compatibility with both address formats
Configurable ThresholdsCustomize detection sensitivity parameters
Risk ClassificationHIGH, MEDIUM, LOW, INFO severity levels
Forensic Folder ModeAnalyze collected evidence from multiple hosts locally
Remote ExecutionPython wrapper for SSH-based scanning of multiple hosts

検出における閾値は、ユーザー組織の環境に応じて設定できる。このツールによる検出結果は、HIGH/MEDIUM/LOW/INFO の重大度カテゴリに分類される。

HIGH に分類された問題は、接続数が 100 を超え、メタデータ・レートが 10% 未満であり、バーストレートが 1 分あたり 400 接続を超えた場合にトリガーされるものだ。この指標は、アクティブなエクスプロイトを示すものとなる。

セキュリティ・チームは、マルチホスト分析機能を用いることで、インフラ全体にわたる MongoDB 導入状況を調査できる。

フォレンジックフォルダ・モードは、ローカル・ディレクトリに保存された複数サーバのログファイルを処理する。また、Python ベースのリモート・スキャナは、分散ホスト間で SSH ベースの分析を実行する。

このコンカレント実行フレームワークにより、アクティブなインシデント対応オペレーションにおける調査タイムラインが短縮される。

この脆弱性の影響が及ぶ範囲は、MongoDB バージョン 3.6.x〜8.2.x となる。現在のサポート対象バージョンである 8.2.3/8.0.17/7.0.28/6.0.27/5.0.32/4.4.30 には、この脆弱性の修正が含まれている。

その一方で、サポート終了となった 4.2.x/4.0.x/3.6.x を使用している組織は、利用可能なパッチが提供されないため、影響を受け続けることになる。そのため、サポート対象リリースへの即時アップグレードが必要となる。

このツールは、JSON 処理用の jq/テキスト操作用の awk/圧縮ログ処理用の gzip などの、最小限の依存関係のみを必要とする。

インストールの手順は、GitHub リポジトリをクローンし、MongoDB ログディレクトリに対する bash スクリプトの実行となる。

デフォルト設定では “/var/log/mongodb/” 配下の標準ログパスがスキャンされるが、カスタム・パラメータにより非標準デプロイメントやフォレンジック調査にも対応できる。

このツールの基盤となる検出の研究は、Eric Capuano による MongoBleed エクスプロイトのアーティファクト挙動分析に基づく。この分析では、メタデータ欠如シグネチャが主要なエクスプロイト指標であると特定されている。この手法により、攻撃者がフォレンジック証拠を最小限に抑える高度な手法を用いた場合であっても、信頼性の高い検出が可能となる。