ALPHV/BlackCat ランサムウェア:マルウェアの配布に Google 広告を悪用

BlackCat Ransomware Gang Targets Businesses Via Google Ads

2023/11/15 InfoSecurity — 悪名高い ALPHV/BlackCat ランサムウェアが、Google 広告を利用してマルウェアを配布していることが確認された。eSentire の Threat Response Unit (TRU) によると、このグループは $100M 規模の MGM Resorts の情報流出や、乳がん患者の機密画像流出事件を引き起こし、さらに攻撃手法をマルバタイジングに拡大しているという。


これまでの3週間で発生した、 ALPHV/BlackCat のアフィリエイトによる法律事務所/製造業者/倉庫プロバイダーへの侵入を阻止したと、eSentire がアドバイザリで述べている。

ALPHV/BlackCat は、Revil/DarkSide/BlackMatter のような経験豊富なランサムウェア・オペレーターから発展した、専門的な役割を持つサイバー犯罪経済のひとつである。ALPHV/BlackCat をサポートするアフィリエイトには、FIN7/UNC2565/Scattered Spider などが含まれる。

eSentire が観測した新たな手口は、Advanced IP Scanner/Slack などの人気のソフトウェアを宣伝する Google 広告を介して、攻撃者が管理する悪意の Web サイトへと、ビジネス関係者を誘導するものだ。

ターゲットとなるユーザーは、正規のソフトウェアをダウンロードしているつもりで、知らず知らずのうちに Nitrogen マルウェアをインストールしてしまう。Nitrogen とは、標的組織の IT 環境への足がかりを、侵入者に提供するイニシャル・アクセス用マルウェアとして機能するものだ。このアクセスが確立されると、被害者は ALPHV/BlackCat ランサムウェアに感染してしまう。

TRU の Senior Threat Intelligence Researcher である Keegan Keplinger は、「Nitrogen マルウェアは、難読化された Python ライブラリを利用し、Windows 実行ファイルにコンパイルされる。これらのライブラリは、Python コードの最適化など、合法的な用途には有用だが、侵入ツールをメモリに直接ロードする悪意のマルウェア・ローダーの開発にも利用されている」と説明する。

さらに Keplinger は、「一般のユーザーが、ブラウジング中に無意識のうちにマルウェアをダウンロードしてしまう。その背景にあるトレンドは、ブラウザ・ベースのサイバー脅威の台頭である。電子メールの添付ファイルだけでなく、ブラウザ・ベースのダウンロードの脅威の高まりに対応するために、ユーザーの意識向上トレーニングが必要である」と述べている。

eSentire のアドバイザリでユーザー組織に推奨されるのは、エンドポイント監視の強化/エンドポイント監視をサポートしていないシステム・ログのキャプチャ/ブラウザ・ベースの攻撃を軽減するための攻撃面積の削減ルールの適用などである。

ALPHV/BlackCat グループの起源をたどり、ランサムウェア・グループとのつながりを分析すると、そして、MGM Resorts/McClaren Health Care/Clarion/Motel One などへの際立つ攻撃を考えると、サイバー・セキュリティ対策を迅速に強化すべき理由が見えてくる。