Tenable Nessus Agent の差分プラグインに欠陥:手動による修正とリセットが必要?

Bad Tenable plugin updates take down Nessus agents worldwide

2025/01/03 BleepingComputer — Tenable が公表したのは、12月31日に更新された、バグを取り込んだ差分プラグインが原因となり、オフラインになってしまたった Nessus 脆弱性スキャナー・エージェントの復活方法である。それによると、ユーザーによるソフトウェアの手動アップグレードが必要になるとのことだ。Tenable がインシデント・レポートで認めているのは、この問題の拡大を防ぐために、プラグイン更新を一時停止したという状況である。なお、このエージェントは、すべてのサイトの特定のユーザーに対してオフラインになっている。

この進行中のインシデントは、Nessus Agent バージョン 10.8.0/10.8.1 へと更新されたシステムに影響を及ぼし、地域的には、南北アメリカ/ヨーロッパ/アジアが対象になっている。

このインシデントの直後に Tenable は、問題のあるバージョンを削除している。さらに、このエージェント・シャットダウンの問題を修正するために、Nessus Agent バージョン 10.8.2 をリリースしている。

Tenable の最新のステータス・ページには、その日のうちにプラグイン・フィードを再開し、プラグイン・ダウンロードも再開する予定だと記されている。

Tenable は Nessus Agent 10.8.2 リリースノートにおいて、「問題の差分プラグイン更新がトリガーされると、Tenable Nessus Agent 10.8.0/10.8.1 がオフラインになってしまう可能性がある。この問題を防ぐために、上記のエージェント・バージョンのプラグイン・フィード更新を無効化した。さらに、この問題を防ぐために、バージョン 10.8.0/10.8.1 を無効化した」と述べている。

Tenable Nessus outage
Tenable Nessus outage (BleepingComputer)
エージェントをオンラインに戻すには手動アップグレードが必要

Tenable のアドバイザリには、「Tenable Nessus Agent のバージョン 10.8.0/10.8.1 を実行している、Tenable Vulnerability Management/Security Center のユーザーは、エージェント・バージョンを 10.8.2 にアップグレードするか、10.7.3 にダウングレードして、この問題を修正する必要がある。ただし、エージェント・プロファイルがアップグレード/ダウングレードに使用されている場合には、このプラグインをリセットして、オフラインから回復することが必要になる」と記されている。

さらに同社は、「この問題を修正するには、Tenable Nessus Agent 10.8.2 インストール・パッケージを使用して、エージェントを手動でアップグレードする必要がある。さらに、必要に応じて、リリース・ノートで共有されるスクリプト、または、nessuscli reset コマンドを使用して、エージェント・プラグインをリセットする必要がある」と付け加えている。

2024年7月には、CrowdStrike Falcon の不具合のあるアップデートにより、はるかに深刻な影響が生じる、同様のインシデントが引き起こされている。この件では、銀行/航空/空港/テレビ局/病院などの、世界中の多くの組織やサービスに影響が生じ、広範囲におよぶサービス停止が発生した。

具体的に言うと、CrowdStrike の不具合のあるアップデートにより、世界中の Windows システムが BSOD (blue screen of death) エラーでクラッシュし、さまざまな組織における数十万台のデバイスがダウンした。