Fortinet FortiSIEM の脆弱性 CVE-2025-25256 が FIX:実環境での PoC の悪用試行を確認

Critical FortiSIEM Vulnerability Allows Attackers to Execute Malicious Commands, PoC Found in the Wild

2025/08/13 gbhackers — Fortinet の FortiSIEM プラットフォームに存在する、深刻な脆弱性がセキュリティ研究者たちにより発見された。この脆弱性を悪用するリモートの攻撃者は、認証を必要とすることなく任意のコマンド実行を達成するという。この脆弱性 CVE-2025-25256 (CVSS:9.8) については、すでに実用レベルの PoC エクスプロイト・コードが確認されており、世界中の組織にとって差し迫った脅威となっている。

脆弱性の詳細

この脆弱性 CVE-2025-25256 は、OS コマンドで使用される特殊要素の不適切な無効化に起因し、CWE-78 (OS コマンド・インジェクション) に分類される。FortiGuard のレポートによると、未認証の攻撃者が、特別に細工された CLI リクエストを送信することで、影響を受ける FortiSIEM システム上での任意のコード/コマンド実行が可能になるという。

この攻撃ベクターはリモート経由であり、事前のアクセスを必要とせず、認証情報は不要であるため、きわめて危険と評価されている。この脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、この SIEM インフラを完全に制御し、セキュリティ・ログの改竄/監視機能の無効化などに加えて、ネットワーク内でのラテラル・ムーブメントの起点を得る可能性がある。

この脆弱性が影響を及ぼす範囲は、複数の FortiSIEM バージョンとなる。Fortinet は影響を受けるリリースごとにアップグレード・パスを提示している。ただし、FortiSIEM バージョン 6.6 以下を使用する組織のケースでは、単純なアップデートではなく、サポート対象リリースへの完全移行が必要であり、対応が困難となる場合がある。

VersionAffected ReleasesRecommended Solution
FortiSIEM 7.4Not affectedNot Applicable
FortiSIEM 7.37.3.0 through 7.3.1Upgrade to 7.3.2 or above
FortiSIEM 7.27.2.0 through 7.2.5Upgrade to 7.2.6 or above
FortiSIEM 7.17.1.0 through 7.1.7Upgrade to 7.1.8 or above
FortiSIEM 7.07.0.0 through 7.0.3Upgrade to 7.0.4 or above
FortiSIEM 6.76.7.0 through 6.7.9Upgrade to 6.7.10 or above
FortiSIEM 6.6 and belowAll versionsMigrate to fixed release

現時点において、この脆弱性に対する悪用の試行が検出されているため、優先度の高いセキュリティ上の懸念事項となっている。緩和策として、phMonitor ポート (7900) へのアクセス制限があるが、包括的な修復策を計画する間の、短期的な対策として捉えるべきだ。

セキュリティ・チームにとって必要なことは、FortiSIEM の導入状況を直ちに調査し、露出リスクに基づいた、パッチ適用の優先順位を決定した上で、侵害指標 (IoC) を継続的に監視することである。このアドバイザリは、2025年8月12日の時点で、Fortinet の IR 番号 FG-IR-25-152 として公開されており、影響を受ける組織においては迅速な対応が求められる。