Veeam RCE Exploit Allegedly Listed for Sale on Dark Web
2025/09/30 gbhackers — ダークウェブ・マーケットプレイスに新たに掲載されたリストが、サイバー・セキュリティ・コミュニティに懸念を引き起こしている。ハンドルネーム “SebastianPereiro” を用いる販売者が宣伝するのは、Veeam Backup & Replication プラットフォームを標的とするリモート・コード実行 (RCE) のエクスプロイトであるという。”2025年6月のバグ” として宣伝されている、このエクスプロイトは Veeam 12.x 系の特定バージョン (12.1/12.2/12.3/12.3.1) に影響を与えるものだ。広告によると、このエクスプロイトは Active Directory と統合されたシステムに特化し、悪用の前提として正規の Active Directory 認証情報が必要になるという。

このリストは有名なダークウェブ・フォーラムに掲載されており、既存の公開コードや概念実証 (PoC) は存在しないと、販売者は明言している。それが事実であれば、このエクスプロイトは民間の脅威アクターに譲渡され、一般の研究者や防御側は入手できないという可能性が生じる。また、販売価格は $7,000 であり、取引はプライベート・メッセージに限定され、技術的検証や公開議論は行わないとされている。
フォーラムへの投稿で注目すべき点は、根本的な技術情報は示されず、影響を受ける条件のみが提示されていることだ。影響を受ける Veeam インスタンスは、Active Directory に接続されている必要があり、任意のドメイン・アカウントによるアクセスでエクスプロイトを実行できるとされる。さらに、正規の Active Directory のアカウントを持たない場合には、攻撃での利用は失敗すると警告されている。
差し迫ったサイバー・セキュリティ・リスク
Veeam Backup & Replication は、企業のバックアップ戦略において重要なコンポーネントであり、オンプレミスとクラウドでのミッション・クリティカルなデータ保護に広く導入されている。このソフトウェアに RCE 脆弱性が存在すると、任意コード実行/マルウェアのインストール/機密バックアップデータの抽出/Active Directory 経由でのネットワーク侵害などが引き起こされる可能性がある。

数多くのユーザー組織において、バックアップ環境へのアクセスは、IT 担当者やサービス・アカウントに日常的に委任されている。したがって、ドメイン・アカウントの悪用が前提条件となる、このエクスプロイトの脅威は一層高まる。
この記事の執筆時点では、PoC の公開は確認されていないが、高額での出品が示唆するのは、脅威アクター間での大きな需要と潜在的な価値である。セキュリティ担当者に強く推奨されるのは、公式情報が出るまでの間は、Veeam 12.x 環境が潜在的なリスク下にあるとみなし、警戒を強めることである。
2025年9月下旬において Veeam は、このエクスプロイトに関するアドバイザリを公開しておらず、主要セキュリティ・ベンダーもエクスプロイトの実物を確認していない。詳細が公開されていないため、防御側として監視すべきは、Active Directory と統合された Veeam 環境における異常認証試行/権限昇格/不正コード実行などとなる。
Veeam の状況とコミュニティの対応
この事案が想起させるのは、非合法な市場でゼロデイ脆弱性が公開された過去の事例であり、サイバー・セキュリティ・コミュニティは警戒を強め、情報共有を拡大している。Veeam 管理者と SOC チームに推奨されるのは、アクセスログの確認/ドメインアカウントの検証/厳格なネットワーク・セグメンテーション適用となる。また、Veeam やセキュリティ・パートナーと連携し、最新のランサムウェアやサプライチェーン攻撃に備えた対応計画を整備すべきである。
ダークウェブでの Veeam RCE エクスプロイト販売が示唆するのは、エンタープライズ向けのバックアップ・ソリューションへの攻撃が続いている状況である。公開された技術分析やパッチが存在しない現状において、防御側は慎重な姿勢を取り、アクセス管理を強化し、詳細情報が出た際に迅速に対応できる体制を整える必要がある。
Veeam Backup & Replication を標的とする、リモート・コード実行 (RCE) のエクスプロイトが、ダークウェブで販売されているようです。Active Directory と統合された環境を前提に、正規のドメイン資格情報があれば、リモート・コード実行が可能になると宣伝されているようです。この脅威アクターの主張を、どこまで信じるのかは別にして、警戒は欠かせないようです。ご利用のチームは、ご注意ください。よろしければ、Veeam で検索も、ご参照ください。
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