Microsoft 365 Copilot 脆弱性 CVE-N/A:高機密メールが誤って要約されてしまう

Microsoft 365 Copilot Vulnerability Exposes Sensitive Emails Through AI Summaries

2026/02/19 gbhackers — Microsoft 365 Copilot に存在するセキュリティ不具合により、高機密性のラベルが付与されたメールを AI アシスタントが誤って要約するという問題が発生している。これは、設定済みの Data Loss Prevention (DLP) ポリシーを事実上回避する挙動である。この脆弱性により、組織の機密データが未承認の AI 処理に晒される可能性が生じる。

この問題は、2026年2月4日に初めて報告されたものであり、Microsoft の参照 ID “CW1226324” として追跡されている。Copilot の “Work Tab” チャット機能が、制限ポリシーが有効化されている状態であるにもかかわらず、”Confidential Sensitivity Label” が付与されたメールを要約してしまう状況にある。

脆弱性の詳細は以下の通りである。

Vulnerability DetailInformation
Tracking IDCW1226324
ComponentCopilot “Work Tab” Chat
Issue TypeDLP Policy Bypass
Root CauseCode-level defect in folder processing
Affected FoldersSent Items, Drafts
原因と技術的影響

Microsoft の調査により、コードレベルの欠陥が主因であることが判明した。

CSN によると、この欠陥により Copilot は “Sent Items”/”Drafts” フォルダ内のアイテムを誤って取得する。それにより、当該メッセージに適用された “Confidential Sensitivity Label” を無視する挙動が発生する。

このラベルと DLP ポリシーの組み合わせにより、高機密と指定されたメールは Copilot によるアクセスおよび処理が禁止されるべきである。しかし、このバグにより、対象フォルダ内では、これらの制御が無効化されてしまう。その結果として、制限対象コンテンツがチャット要約内に表示される可能性がある。

この問題は、医療/金融/政府などの、高度に規制された分野において特に深刻である。これらの分野では、メールに対する機密制御が、ベストプラクティスではなくコンプライアンス要件とされている。

英国の National Health Service (NHS) は、この件を内部インシデント “INC46740412” として記録しており、公的部門ユーザーへの実影響が確認されている。AI アシスタントによる DLP ポリシー回避は、重大なセキュリティ・ギャップであり、組織の情報保護体制の整合性を損なうものだ。

2026年2月11日の時点で、Microsoft は修正プログラムの展開を開始している。影響を受けた一部のユーザーに対しては、直接連絡し修正検証を実施している。ただしロールアウトは完了していないため、いまだ一部の組織では未解決である。

Microsoft は修正の進行状況を通知するために、緩和タイムラインを提示する予定である。Microsoft 365 Copilot を有効化し、メールに “Confidential Sensitivity Label” を設定している組織であれば潜在的な影響を受けるため、その影響範囲は広範である。

管理者にとって必要なことは、Microsoft 365 Admin Center において、参照 ID “CW1226324” の更新情報を参照し続けることである。また Copilot の Activity Log を確認し、label 付きコンテンツへの異常アクセスの有無を監査する必要がある。

修正が完全に展開されるまでの間、高機密メールを扱う環境では、Copilot アクセスを一時的に制限することも検討すべきである。それにより、偶発的なデータ露出が防止される。