EncroChat Bust Leads to 6,558 Criminals’ Arrests and €900 Million Seizure
2023/06/27 TheHackerNews — 2020年7月の EncroChat 摘発により、全世界で 6,558人が逮捕され、€900 million 相当の不正な犯罪収益が押収されたと、6月24日に Europol (欧州刑事警察機構) が発表した。2020年の摘発をフォローするかたちで実施された、フランスとオランダの当局による共同捜査により、この暗号化されたメッセージング・プラットフォーム上で交わされた、6万人以上のユーザーの 1億1500万件以上の会話が傍受/分析されたと、Europol は述べている。

それから約3年が経過した現時点において、この通信網から得られた情報により、以下のような結果をもたらされた。
- 197人の要注意人物を含む 6,558人の容疑者の逮捕
- 有罪判決を受けた犯罪者の合算で 7,134年分の禁固刑
- 現金 €739.7 million の没収
- 資産または銀行口座で凍結された €154.1 million の資金
- 3,050万錠の化学薬物の押収
- コカイン103.5トン/大麻 163.4トン/ヘロイン 3.3トンの押収
- 車両971台/ボート83隻/飛行機40機の押収
- 271件の邸宅の押収
- 923個の武器/21,750発の弾薬/68個の爆発物の押収
EncroChat は暗号化された電話ネットワークであり、麻薬取引/マネーロンダリング/恐喝/は殺人などを企てる、組織犯罪グループに使用されていた。その当時の Europol によると、ユーザーの関心事は、コカインや大麻の取引元や取引先、および、マネーロンダリングなどにあったようだ。
この携帯端末は、ユーザーに対して完全な匿名性を提供するものとして販売され、メッセージの自動削除や、リモートのリセーラーによるメッセージ消去オプションなどの機能により、犯罪者たちに安心を提供していた。
EncroChat は暗号電話を、国際的な規模で1台あたり €1000 で販売していた。また、6ヶ月間 €1500 の契約で、世界中をカバーする 365日 24時間のサポートも提供していたとされる。
その利用者たちに検知されることなく、2020年初頭にフランスとオランダの法執行機関が、このプラットフォームに侵入した。そして、グループと手口に関する貴重な洞察を取得した上で、このサーバはダウンさせられた。
違法な暗号化通信に対する摘発は、Sky ECC と呼ばれる別のサービスの、2021年3月の解体へとつながっている。2021年6月には、約3年間にわたり運営されてきた、ANoM と呼ばれる暗号化チャットサービスを、米国とオーストラリアの当局者が傍受し、犯罪組織のメンバー間でやり取りされた 2700万通のメッセージを取得したことを明らかにしている。
EncroChat という名前は、このブログでは初登場です。この記事を読む限り、ヨーロッパで活動する、ダークウェブであり犯罪組織であり、という感じなのでしょうか。カテゴリ DarkWeb を参照すると、2023/06/12 の「サイバー恐喝攻撃は蔓延の傾向:欧米から東南アジアへと移行する攻撃対象」や、2023/05/30 の「RaidForums フォーラムから 50万人分のハッカー情報がリーク:同業者 Exposes の仕業?」がありました。よろしければ、ご参照ください。

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