Hot Topic 小売チェーンで情報漏洩:5ヶ月も続いたクレデンシャル・スタッフィング攻撃

Retail chain Hot Topic discloses wave of credential-stuffing attacks

2023/08/01 BleepingComputer — 米国のアパレル販売店である Hot Topic は、2023年2月7日〜6月21日にかけて複数のサイバー攻撃を受け、機密情報の漏洩が報じたと顧客に通知している。SimilarWeb のデータによると、Hot Topic は、カウンター・カルチャーの衣料品/アクセサリー/ライセンス音楽などを扱う小売チェーンであり、全米に 675店舗を展開している。

同社は 8月1日に発表したデータ漏洩の通知で、盗み出されたアカウント認証情報を悪用するハッカーが、Hot Topic Rewards プラットフォームに複数回アクセスし、顧客データを盗んだ可能性があると説明している。


Hot Topic の通知には、「ある Hot Topic Rewards アカウントに、不審なログインが確認された。調査の結果、権限のない第三者が、未知の第三者から入手した有効なアカウント認証情報を悪用して、2023年2月7日/3月11日/5月19日~21日/5月27日~28日/6月18日~21日に、当社の Web サイトとモバイル・アプリに対して、自動化された攻撃を行っていたことが判明した」と記されている。

Hot Topic の調査により、同社が認証情報の送信元ではないと判断されたが、送信元を見つけることもできなかったという。

同社は攻撃後に実施されたセキュリティ対策の一環として、「Web サイトとモバイル・アプリをクレデンシャル・スタッフィング攻撃から保護するための具体的な手順」を公開した。

”クレデンシャル・スタッフィング” とは、サイバー攻撃の一種であり、ユーザーが複数のオンライン・サービスで同じ認証情報を使用することで発生するものだ。つまり、情報漏えいやデータ侵害などで、認証情報の窃取に成功した脅威アクターは、様々なオンラインサービスで盗んだユーザー名とパスワードのペアをテストして、不正ログインを試みることになる。

Hot Topic は、不正ログインと正当なログインの区別がつかないため、サイバー攻撃でアカウントにアクセスされた、すべての顧客に通知を行ったとしている。

脅威アクターにさらされた可能性のある情報は以下の通りだ:

  • 氏名
  • Eメールアドレス
  • 注文履歴
  • 電話番号
  • 生年月日
  • 配送先住所
  • 保存された決済カードの下4桁

Hot Topic は、上記の情報への悪意あるアクセスや流出は、現時点では確認されていないとしているが、慎重を期して、侵害された可能性のあるユーザーに通知を行っている。

また、同社は、影響を受けた顧客に対して、アカウント・パスワードの再設定方法を記載したメールを送信し、強固でユニークなパスワードを設定するよう通達している。

Hot Topic のユーザーである場合は、同じ認証情報を使用している可能性のある、他のプラットフォームでアカウント認証情報をリセットするのが賢明だろう。