CVE-2024-5651: RCE Vulnerability in Fence Agents Exposes Critical Infrastructure to Exploitation
2024/08/12 SecurityOnline — 多くのエンタープライズ・ストレージ環境に不可欠なコンポーネントである Fence Agents に、セキュリティ脆弱性 CVE-2024-5651 (CVSS 8.8) が発見された。この欠陥の悪用に成功した攻撃者は、リモート・コード実行 (RCE:remote code execution) を達成し、影響を受けるシステムを不正に制御する可能性を手にする。


Fence Agents とは
Fence Agents とは、共有ストレージ環境におけるデータの完全性を保護するために設計された、特殊なデバイス・ドライバーのことである。一般的に、電源/ネットワーク/ストレージのコンフィグレーション・コントロールにより、侵害されたコンピュータを隔離することで、データ破損に対するセーフガードとして機能する。これらのエージェントの作成と管理に広く使われている “fence-agents” パッケージには、Python API とビルド済みエージェント・セットの両方が含まれている。
脆弱性 CVE-2024-5651 の詳細
この脆弱性 CVE-2024-5651 は、通信に SSH/Telnet を利用している Fence Agents に起因する。特別に細工されたコマンドを “-ssh-path” または “-telnet-path” 引数で指定すると、システム上での任意のコード実行の可能性が生じる。
影響 特権の昇格とシステムの侵害
この脆弱性の CVSS スコアは 8.8 と評価されており、その影響は深刻である。開発者などの低特権ユーザーであっても、オペレーターのポッド上で悪意のコードを実行するために、この脆弱性を悪用できる。それにより、攻撃者が徐々に高いレベルのシステム・アクセス権を獲得するという、権限昇格攻撃への扉が開かれることになる。最終的には、機密データや重要なインフラへのアクセスを含む、システムの完全なコントロールにつながる可能性がある。
影響を受けるシステム
SSH/Telnet に依存する Fence Agents は、この脆弱性の影響を受けやすい。これらのエージェントを使用している組織は、リスクを軽減するために早急に対策を講じる必要がある。
緩和策
Fence Agents のメンテナから提供される、利用可能なパッチやアップデートを適用すべきである。そして、対象システム上での、最新バージョンの実行の確認が、この欠陥から保護する際の最も効果的な方法である。
Fence Agents というコンポーネントは、ずいぶんと有用な役割を担っているのですね。こういう記事は、訳してみた良かったと思えます。この CVE-2024-5651 の CVEE 値は 8.8 と高いです。しかも、いつも低めの Red Hat の評価です。ご利用のチームは、十分に ご注意ください。よろしければ、カテゴリ Storage も、ご参照ください。
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