CISA KEV 警告 24/09/03:Draytek VigorConnect/WPS Office の脆弱性を登録

CISA Issues Alert: Three Actively Exploited Vulnerabilities Demand Immediate Attention

2024/09/03 SecurityOnline — 米国の CISA (Cybersecurity and Infrastructure Security Agency) は、Draytek VigorConnect ルーター/Kingsoft WPS Office における3つの脆弱性を KEV (Known Exploited Vulnerabilities) カタログに追加した。


Draytek VigorConnect ルーターの脆弱性 CVE-2021-20123CVE-2021-20124 (CVSS:7.5) これらの脆弱性により、認証されていない攻撃者は、基盤となる OS 上の機密ファイルへの不正アクセスが可能となり、データ漏洩やシステムの侵害が発生する可能性がある。

Kingsoft WPS Office のゼロデイ脆弱性 CVE-2024-7262 (CVSS:9.8)特に中国や東アジアで広く使用されている Office Suite である Kingsoft WPS Office に影響を与える脆弱性である。このパス・トラバーサルの脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、Windows システム上の promecefpluginhost.exe コンポーネントを介して、任意の Windows ライブラリのロードを可能にする。

この脆弱性は、APT-C-60 として知られる、韓国系サイバー・スパイ・グループにより積極的に悪用されている。このゼロデイ脆弱性を悪用する攻撃者たちは、SpyGlace というカスタム・バックドアを展開し、標的ユーザーを高度なマルウェアに感染させている。この悪意の活動は、主に中国や東アジアのユーザーを標的としており、このサイバースパイ・キャンペーンの地政学的な影響を浮き彫りにしている。

脆弱性 CVE-2024-7262 は、ユーザーから提供されたファイルパスに対する、不十分な検証に起因しており、攻撃者による任意の Windows ライブラリのアップロード/実行を可能にする。それにより、攻撃者はリモートでコードを実行し、影響を受けたシステムを完全に制御し、データを流出させ、長期的な永続性を維持することが可能になる。

CISA は、連邦政府機関に対して、これらの脆弱性に 2024年9月24日までに対処することを義務付けている。その一方で、これらのシステムに依存している民間組織においても、インフラを保護するために、早急に対策を講じることが強く推奨される。