イスラエル軍のサイバー攻撃:ベイルート空港管制塔の通信ネットワークをハッキング

Israel army hacked the communication network of the Beirut Airport control tower

2024/09/29 SecurityAffairs — 9月28日にイスラエルのサイバー軍は、ベイルートのラフィク・ハリリ国際空港の管制塔をハッキングした。MiddleEastMonitor が報じたところによると、イスラエル国防軍は管制塔の通信ネットワークに侵入し、着陸しようとしていたイランの民間機を脅迫したという。


このハッキングへの対応として、レバノンの運輸省は空港当局に対して、イランの航空機がレバノン領空に入らないよう指示した。この決定は、ベイルートの空港を経由する、ヒズボラへの武器の輸送を阻止しようとする、イスラエル軍の警告を受けたものとされる。

イスラエル軍の Daniel Hagari 報道官は、「どのような形であれ、ヒズボラへの武器の提供を許さない。我々は、イランからヒズボラへの武器提供の阻止に取り組み、武器を搭載した敵対的な航空機が、ベイルートの民間空港に着陸することを許可しないと宣言する。この空港は民間用であり、妥当とされる運用が、今後も維持される必要がある」と、声明で述べている。

レバノンの Ali Hamieh 運輸相は、「イスラエル国防軍が空港の管制塔の無線を傍受し、イランの航空機が着陸した場合には、インフラを攻撃すると脅迫した」と、レバノンの新聞 An-Nahar に語っている。

The Jerusalem Post は、「イスラエルはベイルート管制塔の通信システムをハッキングし、Qasem Air の貨物機 (Flight No.QFZ9964 )が着陸態勢に入った際に、その着陸を許可しないと警告した」と報じている。

イスラエル軍は、ベイルート国際空港がヒズボラへの武器の搬入口として利用されていると主張している。その一方で、レバノン当局は、同空港は厳密に民間用であると主張し、この主張を否定している。

9月28日にイスラエル軍は、ベイルート南部郊外への空爆を成功させ、ヒズボラの指導者である Hassan Nasrallah を殺害したと発表している。