CSP Bypass という OSS ツール:法的ガイドラインに従う倫理ハッカーのために・・・

CSP Bypass: A New Open-Source Tool for Ethical Hackers to Overcome Content Security Policies

2024/10/07 SecurityOnline — Hacker Hideout の創設者であり、著名なセキュリティ研究者でもある Renniepak が、CSP Bypass というオープンソース ・ツールを立ち上げた。このツールは、倫理的ハッカーやセキュリティ研究者を支援するために、制限的な Content Security Policies (CSPs) を特定/回避するように設計されている。これらのポリシーで保護されている Web サイトにおいて、クロス・サイト・スクリプティング (XSS) の脆弱性を倫理的に悪用する場合に、特に有効である。

最近の Web サイトでは、悪意のスクリプトの実行を防ぐために CSP が採用されることが多く、ページに読み込むことができるリソースの種類が制限されている。通常において、この手法に取り込まれるのは、ホワイトリストに登録された特定のドメインのみが JavaScript を実行し、コンテンツの読み込み許可されるというものであり、潜在的な攻撃者による活動を大幅に低減する。悪意の HTML/JavaScript コードを挿入する方法を、攻撃者が見つけた場合であっても、その実行が CSP により阻止されることがよくある。

基本的に、CSP Bypass ガジェットとは、サイトの制限の厳しい CSP に対抗して、JavaScript を実行するための手法である。多くのケースにおいて、これらのガジェットは、信頼できるホワイトリストに登録されたドメインでホストされている、 JSONP エンドポイントや JavaScript ライブラリなどの CSP の抜け穴を利用する。これらのバイパス・ガジェットは、対象となるサイトの CSP がミスコンフィグされているかどうか、および、保護が実装されても XSS 脆弱性が悪用される可能性があるかどうかを、倫理的なハッカーがテストする方法を提供する。

CSP Bypass を使用するユーザーは、CSP 保護を備えたサイトで XSS につながるガジェットの検索や、独自の調査結果のコミュニティへの投稿などを可能にする。その目標は、倫理的なハッカーとセキュリティ研究者のコラボレーションを促進し、潜在的な脆弱性を特定して対処することで、全体的な Web セキュリティを向上させることにある。

CSP Bypass ツールは、倫理的な目的のために特別に設計されている。共有されるテクニックにより、セキュリティ専門家たちは侵入テストを実施し、CSP のミスコンフィグを特定し、発見された事項をサイト所有者に開示することを目的としている。それにより、脅威アクターたちが脆弱性を悪用する前に、問題に対して適切に対処できるようになる。

責任ある開示に取り組むプロジェクトとしての CSP Bypass が、すべてのユーザーに対して推奨するのは、Web サイトやシステムをテストする前に、法的ガイドラインに従い許可を得ることだ。このツールの主目的は、サイトが悪用される前に開発者/管理者が、脆弱な CSP コンフィグにパッチを適用することで、Web を保護することにある。

すべての人々が CSP Bypass を利用できるようにするために、このツールは完全にオープンソースとなり、GitHub で提供されるようになった。この活動により、サイバーセキュリティ・コミュニティに対して、CSP Bypass ツールへの貢献/改良/拡張が奨励され、Web セキュリティ研究の限界が押し上げられる。特定の CSP をバイパスするためのガジェットを探している倫理的なハッカーであっても、独自の Web サイトを強化しようとする開発者であっても、CSP Bypass はリスクを特定して軽減するための貴重なリソースを提供する。

すぐにでも参加したい人のために、CSPBypass.com が提供するのは、既存のバイパス・ガジェットの検索し、独自のガジェットのポストするユーザーが、セキュリティ専門家のグローバル・コミュニティと協力するためのプラットフォームである。