US Gov asks Anthropic to ban ‘foreign national’ access to Fable, Mythos
2026/06/13 BleepingComputer — Anthropic が提供する、最も高性能な 2 つの AI モデルである Fable 5 および Mythos 5 だが、全世界の全ユーザーからのアクセスが停止された。これは、米国政府から Anthropic に対して発出された、外国籍者によるアクセスを遮断するよう命じる輸出管理指令を受けての措置である。

米国政府:Fable 5 への外国籍者によるアクセスを禁止
6月12日の午後5時21分 (米国東部時間) に米国政府が発出した国家安全保障上の権限を根拠として、 Fable 5 への外国籍者によるアクセスが禁止されたと、Anthropic は述べている。その対象となるのは、米国内外の外国籍者による両モデルへのアクセスであり、Anthropic の外国籍従業員も含まれる。
この命令を遵守するためには、すべての顧客に対して両モデルの利用を停止せざるを得ないと、同社は説明している。Claude Opus 4.8 などの Anthropic モデルには影響がないが、Fable 5 および Mythos 5 は、全ユーザーに対して無効化される。
Anthropic は 6月9日に Fable 5 の提供を開始し、6月22日まで Pro/Max/Enterprise の全顧客に無料提供する計画であったが、わずか数日で数百万人に展開されたモデルが全面停止になるという、きわめて不運な結果となった。
Fable 5 は、Mythos 5 のセーフガード付き派生モデルであるが、両者は同一の基盤モデルを共有している。Fable はサイバーセキュリティ/生物学/化学に関する高機密性クエリをブロックするが、制限のない Mythos 5 は、審査済みの政府サイバー防衛担当者/ライフサイエンス分野のパートナーのみに提供される。
この停止を受けた Anthropic は、開発者向け通知において、新規セッションはデフォルト・モデルまたは Claude Opus 4.8 にフォールバックされ、既存の Fable 5 セッションはエラーで終了し、Platform 経由のリクエストも失敗すると説明している。その上で、インテグレーターに対しては他モデルへの移行を要請している。
英国の AI/オンライン安全担当相である Kanishka Narayan 議員は、この停止が米国と英国の双方の顧客に影響していると述べ、技術主権の問題として位置付けた上で、11億ポンド規模の AI チップ投資について言及した。
この命令は、Fable 5 に対するジェイルブレイク手法の報告に起因すると、Anthropic は見解を示している。デモを検証した結果として判明したのは、実際には軽微で既知のバグに過ぎず、この種の回避手法を用いなくても、他の一般公開モデルで発見可能な種類のものだと、同社は説明している。
さらに同社は、政府から提示された証拠は限定的かつ口頭ベースのものであり、特定のコードベースを読み込ませてソフトウェア欠陥を修正させる指示に近いと述べている。また、潜在的なジェイルブレイク事例の 1 件が、政府に共有された可能性があると理解している。
その上で Anthropic は、法的指令には従い、Fable 5 および Mythos 5 へのアクセスを全ユーザーから削除する一方で、この程度の限定的な脆弱性報告のみで、数億人規模に展開された商用モデルを回収する判断には同意しないと表明している。もしも、この基準が業界全体に適用されるならば、すべてのフロンティアモデル・プロバイダーによる新規モデルの展開が実質的に停止されると警告している。
同社は、「この能力は、他社でも広く提供される可能性のあるものであり、防御側でも日常的に使用される技術である」と、OpenAI の GPT-5.5 を例として挙げながら指摘している。
Anthropic の認識は、誤解に基づく措置であるというものだ。同社は、アクセス復旧に向けて取り組んでおり、24時間以内に追加情報を公開する予定であるとしている。
今回の利用停止は、Fable 5 に対するジェイルブレイク報告が原因となっています。政府から提示された証拠は、口頭ベースの限定的なものでしたが、国家安全保障上の判断から輸出管理指令が発出されました。 Anthropic 側は、この問題が実際には軽微で既知のバグに過ぎないと説明しています。技術への理解の相違が、このような全面停止に繋がってしまいましたが、同社は誤解を解き、アクセスを復旧できるように取り組んでいる状況です。よろしければ、2026/06/11 の「Anthropic Fable 5 をジェイルブレイク:安全性分類器の突破とシステム・プロンプトの大量流出」も、ご参照ください。


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