Feds Secretly Ran a Fake Encrypted Chat App and Busted Over 800 Criminals
2021/06/08 TheHackerNews — U.S. Federal Bureau of Investigation (FBI) と Australian Federal Police (AFP) は、ANoMと呼ばれる暗号化されたチャット・サービスを、前例のないおとり捜査として約3年間にわたって運用し、世界中の犯罪組織のメンバー間で交わされた 2,700万通のメッセージを傍受した。
Operation Ironside (AFP) / Operation Greenlight (Europol) / Operation Trojan Shield (FBI) と名付けられた、多国籍組織犯罪に対する長期的な秘密調査は、オーストラリアにおける 526件の容疑で 224人の犯罪者を逮捕した。また、グローバルでの押収物は、55台の高級車/8トンのコカイン/22トンの大麻と大麻樹脂/250丁の銃器/$48 million の通貨や暗号通貨が挙げられる。それ以外には、ニュージーランド/ドイツ/スウェーデンなどの 18カ国で、合計 800人以上の逮捕者があったと報告されている。
こうした活動について、Europol は「暗号化された通信に対する史上最大の法執行活動」と呼んでいる。AFP によると、これらの傍受された通信は、殺人/麻薬/銃などに関連する計画を立証するするものであり、2018年に施行された Telecommunications and Other Legislation Amendment (Assistance and Access) 法を利用して、合法的なアクセスを得ているという。
ANoM は、2018年に開始された当初から、暗号化されたチャット・ネットワークを制御してきたようです。それまでは、他のプラットフォームに依存して、殺人や麻薬などに関与してきた組織犯罪シンジケートを、罠にかけることを目的として巧妙にデザインされたものとのことです。そして FBI は、PhantomSecure や SkyGlobal などから、犯罪組織に電話を販売していた人的リソースを秘密裏に集めました。この計画にあたり、ANoM という強化された暗号化デバイスの開発に、かなりの資金が投じられたとされます。なお、この摘発の震源地とも言うべきオーストラリアですが、2019年に反暗号化法が可決されています。