Gaza Conflict Paves Way for Pro-Hamas Information Operations
2023/10/14 DarkReading — 研究者たちは、イスラエルとハマスの紛争に端を発した、国家による情報工作を警戒しているが、今のところ大きな動きは見られない。しかし、多数のハクティビストやスパイ活動家たちが、この争いに参入すれば、それも一変する可能性がある。

今週に行われた Google Cloud の記者会見で、 Chief Analyst for Mandiant Intelligence である John Hultquist は、「今のところ組織的なサイバー活動は確認されていないが、いまの状況が継続するなら、攻撃が増加すると予想される」と述べた。彼は、分散型サービス妨害 (DDoS:Distributed Denial-of-Service) 活動が、他の政治的な活動の前兆である可能性を指摘し、その中でも Anonymous Sudan の活動が活発だと言及している。
その一方で彼は、破壊的な脅威が増加し始めることも予想されると指摘しており、少なくとも重要インフラへのハッキングの可能性があるとしている。
影響力キャンペーンの始まり
情報活動には2つの定義がある。敵対勢力に関する戦術的情報の収集と、敵対勢力に対する競争上の優位性を追求するためのプロパガンダの拡散だ。
Hultquist は、後者について、これまでに2つの特徴的な情報作戦キャンペーンが確認されていると述べた。ひとつはイランが関与するものであり、この紛争に関するプロパガンダを広めており、特に、イラン人がエジプト人を装い、歴史的な敵対関係を煽るようなキャンペーンを行っているという。このキャンペーンの背後にいるグループは、これまでに、複数のソーシャルメディア・プラットフォームにまたがる、非正規ニュース・サイトのネットワークや関連アカウントのクラスターを活用して、反イスラエルや親パレスチナをテーマにするなど、イランの利益に沿った政治的な言説を配信している。
これらのメッセージは、「イスラエルは小さな軍隊に屈辱を受けた。そのことで、最も進んだ軍事大国のひとつであるイスラエルの弱さが露呈した。イスラエル兵は。いまやハマスのことを恐れている」などと主張している。Hultquist は、これらの主張は検証されておらず、極めて懐疑的なものだと述べている。
監視されているもう1つのキャンペーンは、2022年に中国の政治的利益を支援していると指摘された、Dragon Bridge キャンペーンに関連するものだ。Hultquist によると、Dragon Bridge キャンペーンに関与する、2つのアカウントからの活動が確認されているという。このグループは、ニュースサイクルや進行中の危機を追跡して、米国と同盟国を否定的に描写しているという。
今回の例では、「2023年10月7日に発生した最初の攻撃の成功は、イスラエル政府の失策である。イスラエル政府は攻撃を受けていることに。気づいていなかったようだ」という言説を増幅させている。
Hultquist は、 「このキャンペーンが、大きな反響を呼んでいるという兆候はないのが、せめてもの救いだ。このようなメッセージを流し、またコンテンツを配信しても、市民の意識の中に浸透させるのは容易ではない」と述べている。
影響力キャンペーンを超えて:攻撃の次の段階
今後について Hultquist は、イランやレバノンを拠点とするヒズボラ由来の攻撃者による、大量のスパイ活動が生じると述べている。また、金銭的な動機に基づくサイバー犯罪に見せかけた、恐喝ベースのランサムウェアの展開なども予想されるという。
彼は、「我々が予想していたとおり、イランの脅威アクターたちが、そういった活動をイスラエルに対して行っていることが、実際に観測されている」と述べている。
その一方で、重要なインフラに対する脅威と態勢は、さらに強化されるだろう。今週には、いくつかの脅威グループが、イスラエル/パレスチナと、その支持者たちに対して、破壊的な攻撃を仕掛けると宣言している。Anonymous Sudan に関しては、Jerusalem Post を攻撃したと主張している。
しかし、Hultquist は、このような攻撃の深刻さに対して、疑わしい情報の多さを指摘し、主要な標的への攻撃を成功させたという主張の多くは、影響力を誇示する活動の一形態に過ぎないと述べている。
彼は、「脅威アクターたちは、専門家による検証が難しいことを認識しているため、自分たちが出来ることや達成したこと、そして達成できそうなことを誇張している。つまり、いまの著しく混乱した状況を利用しているのを、我々は確認している。検証も無効化もされないまま、このような怪しげな主張を公然と行うことで、意図した効果をもたらすことも可能だろう。我々は、そのようなことが、これから数日のうちに多発すると予想しており、潜在的に心理的に、悪影響を及ぼす可能性がある」と述べている。
今回のイスラエル対ハマスの紛争というか、戦争というかですが、イスラエルと米国のインテリジェンスが機能しなかったことで、ハマスの攻撃を許したという説もあるようです。ひょっとすると、事前のサイバー攻撃が功を奏したという仮説も成り立つのかもしれません。現実に、ロシアによるウクライナ侵攻の前にも、さまざまなサイバー攻撃が行われていたようです。よろしければ、C-Warfare ページを、ご参照ください。

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