Google Agreed To Erase Billions Of Browser Records To Settle A Class Action Lawsuit
2024/04/02 SecurityAffairs — Google は、利用者からの集団訴訟に対して、”Incognito Mode” で収集された数十億件のユーザー閲覧行動などの、データを削除することに合意した。この、法律事務所 Boies Schiller Flexner が 2020年に起こした集団訴訟は、Google が Chrome ユーザーに Incognito Mode ではオンライン活動が追跡されないと欺き、同社がユーザーの知らないうちに、あるいは明示的な同意なしに、ユーザーの閲覧データを収集していたとしている。

原告たちの訴えは、「自分の個人情報や閲覧履歴が Google に追跡されていると、それぞれのユーザーが懸念していることを、同社は予測していた。そして Google はユーザーを安心させるために、”Web ブラウジングは非公開で行う” ことが可能であり、”Google に提供される情報はユーザーにより管理される” と “約束” してきた 」という点にある。
しかし、どちらの “約束” も真実ではない。Google は、盗聴に関する連邦法および州法に違反して、消費者のプライバシー権を侵害する形で、リアルタイムで閲覧データを追跡/収集/特定し続けると、彼らは訴えている。
同社がユーザーに推奨するのは、Chrome/Safari/Edge/Firefox などのブラウザを “Private Browsing Mode” で起動し、個人情報が Google に提供されるのを防ぐという方式である。
その一方で、2023年12月に Google は、Chrome の Incognito Mode を使用するユーザーのオンライン活動を、同社が監視していたというプライバシー訴訟に対して、$5bn で和解することに合意している。
この訴えによると、同社は広告技術などを利用して、ユーザーが “プライベート” なブラウジング・モードを使用している場合であっても、ユーザーのサイト訪問履歴や活動詳細などのデータを収集していたという。
つまり Google は、不誠実な情報収集を行ったと非難されているわけだ。
Google の広報担当者である Jose Castaneda は、「この訴訟を解決できたことを嬉しく思うが、そこにはメリットがないと思っていた。ユーザーがシークレット・モードを使用する際に、私たちがデータを収集することはない。古い技術データは、個人と関連づけられたこともなく、パーソナライゼーションのために使用されたこともない。したがって、削除できることを嬉しく思う」と、声明の中で述べている。
原告側は $5bn の損害賠償を要求していたが、今回の和解において、Google からの損害賠償の支払いは定められていない。裁判文書に記載されているように、ユーザーは米国内の州裁判所に訴状を提出することで、Google に損害賠償を求めることができる。
Google に課せられた義務は、Chrome がサードパーティのクッキーを収集しないように、Incognito Mode のデフォルト設定を変更する点である。さらに、この設定は、今後の5年間にわたって維持される必要がある。
それと並行して裁判所は、プライベート閲覧データを特定できるような情報を削除するよう、Google に命じた。同社は、IP アドレスや一般的なユーザー・エージェント文字列などのデータを、削除するよう求められている。
また Chrome が使用する、 トラッキング ID 一種のである、X-Client-Data ヘッダー・フィールドも削除される。プライバシー擁護派は、これを利用して Google はユーザーを追跡していると推測しているが、常に同社は、この疑惑を否定している。
Google は、良いことも沢山しているのですが、個人情報の収集に関しては、とてもエグいことを平気でやる会社です。Incognito Mode のことは、見落としていましたが、これは、あまりにもヒドイですね。世界中の Chrome ユーザーに謝るべきことです。困ったものです。よろしければ、カテゴリ Privacy も、ご利用ください。
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