Tor が必要とする 200 の WebTunnel ブリッジ:協力者に T シャツをプレゼント!

Tor needs 200 new WebTunnel bridges to fight censorship

2024/11/28 BleepingComputer — 各国政府の検閲に対抗する Tor プロジェクトは、この年末までに 200 個の新しい WebTunnel ブリッジを展開したいと訴え、ボランティアの支援が必要だと、プライバシー・コミュニティに対して緊急の呼びかけを行っている。現時点において、Tor プロジェクトは 143 個の WebTunnel ブリッジを運用している。それにより、検閲が厳しい地域のユーザーに回避の道筋を提供し、インターネット・アクセス制限や Web サイト・ブロックを無効化している。

今回の呼びかけは、ロシアにおける検閲の強化に対応するものだという。Tor によると、ブラウザーにビルトインされた検閲回避メカニズムに影響を及ぼしており、その対象としては obfs4 接続や Snowflake などが含まれるという。

Tor プロジェクトは、より多くの WebTunnel ブリッジを設置することが、この検閲の強化に対する最善の対応だと考えている。新しい戦術の分析や回避策の開発は、時間を要する対応策であり、その間にユーザーは脆弱となり、自由なインターネットから孤立してしまうからだ。

ロシアの Tor ユーザーからの最近の報告によると、Tor などの回避ツールへのアクセスのブロックを目的とする、オンライン検閲がエスカレートしているようだ。

この、政府筋による新たな取組には、Tor プロジェクトが開発いた Tor ブリッジと、プラグイン対応のトランスポート機能をブロックする試みなどがあり。さらに、この種の回避アプリのストアからの削除や、人気のホスティング・プロバイダーをターゲットにした、検閲回避のスペースを縮小する試みなどもあるという。ただし、こうした継続的な措置に対抗する Tor は、依然として有効である。

Tor プロジェクトは、「その中で、最も憂慮すべき展開は、ロシア政府の Roscomnadzor による、人気ホスティング・プロバイダーに対するターゲット・ブロックだ。数多くの回避ツールが、それらのプロバイダーを使用しているため、この措置により、ロシア・ユーザーによる Tor ブリッジへのアクセスが、不可能になるという事態が多発している。つまり、Roscomnadzor とロシアの ISP が、ブロックの取り組みを強化しているため、より多くの WebTunnel ブリッジが急ぎで必要になっている」と述べている。

ブロックのバイパスに寄与する WebTunnel

2024年3月に Tor プロジェクトが導入した、新しいタイプのブリッジが WebTunnel であり、Tor トラフィックと通常トラフィックを混合するように設計されている。それにより、検閲官による検出とブロックが困難になる。

この機能は、有効な SSL/TLS 証明書を持つ Web サーバ上で実行することで実現され、Tor トラフィックを通常の HTTPS トラフィックに偽装する。

識別を容易にする obfs4 などの、特定のプロトコルを使用する標準の Tor ブリッジとは異なり、WebTunnel ブリッジは “目に見えない” 状態を作り出す。したがって、積極的な検閲が行われても抵抗できる。

今日から Tor は、2025年3 月10日まで継続する新たなキャンペーンを開始し、新しい WebTunnel ブリッジの設定と保​​守をボランティアに呼びかけている。この期間中に、5つ以上の WebTunnel ブリッジを設定して応答した人には、組織から “感謝” の贈り物として T シャツが送られるという。

参加の要件は以下のとおりである:

  • IPv4/サブドメイン/個別ドメインごとに、1つの WebTunnel ブリッジを許可する。
  • 確認用として、有効なメール・アドレスを提供する。
  • それらのブリッジを、短くとも1年間は実行する。
  • 24 時間 365 日の稼働時間を確保する。ただし、更新のための再起動は許可される。
  • このキャンペーン中において、ブリッジは機能し続ける必要がある。
  • Hetzner でのホスティングは避ける。

ボランティアになるために必要なものは、静的 IPv4 アドレス/自己ホスト型 Web サイト/有効な SSL/TLS 証明書/ 1 TB/月以上の帯域幅だけだ。

ブリッジがセットアップされて、稼働したら、キャンペーンへの参加登録の詳細を記載したメールを “frontdesk@torproject.org” に送信できる。

WebTunnel ブリッジのセットアップと実行方法の詳細については、この公式ボランティア用ガイドを参照してほしい。