UK launches vulnerability research program for external experts
2025/07/14 BleepingComputer — 英国の National Cyber Security Centre (NCSC) が発表したのは、外部のサイバー・セキュリティ専門家との関係強化を目的とする、新たな脆弱性研究イニシアチブ (VRI:Vulnerability Research Initiative) の立ち上げである。すでに NCSC は、広範なテクノロジーに関する内部的な脆弱性調査を実施しており、今後も継続していく方針であるという。しかし、今回の VRI の立ち上げにより、重要な知見の発見および、コミュニティへの迅速な情報共有のための、並行的なプログラムが創設されることになる。

NCSC は英国のサイバー・セキュリティ機関として機能し、国家の重要インフラ/政府機関/企業/国民などを標的とする、サイバー脅威からの防御を担うという任務を持つ。この使命を遂行する NCSC は、サイバー警報の発出/セキュリティ・ガイダンスの提供/脅威分析の公表/インシデント対応支援などに加えて、官民/国際におけるパートナーとの協調を担当している。
そして 、新たな VRI の目的は、NCSC と外部のサイバー・セキュリティ研究者が組織的に連携し、英国のソフトウェア/ハードウェアに存在する、脆弱性を特定/理解する能力を高めるところにある。
NCSC の発表文には、「Vulnerability Research Initiative (VRI) は、NCSC が外部パートナーと共同で推進する、VR (Vulnerability Research) に関する取り組みである。VRI の使命は、英国における VR 実施能力を強化することにある。我々は外部の優れた脆弱性研究者たちと協働し、我々が注目する広範な技術分野におけるセキュリティ理解を深めていく」と記載されている。
熟練した外部の脆弱性研究者と提携する NCSC は、個々の製品に関する欠陥の特定/提案された緩和策の評価などを通じて、最終的には Equities Process (公平性プロセス) を担保する欠陥の開示という目標を有している。
その一方で、外部の研究者たちは、VR 活動中に使用したツール/メソドロジーの詳細を NCSC に提出することで、効果的な実践フレームワークの構築に寄与することになる。
NCSC は、AI の活用により脆弱性を発見するという、新しい専門分野において、より多くの専門家たちを巻き込む計画を有しているとも述べている。
関心を持つセキュリティ専門家に推奨されるのは、自身のスキルおよび専門分野を明記の上で、vri@ncsc.gov.uk 宛にメールを送付することだ。
ただし NCSC は、脆弱性レポートの提出に当たっては、メールの使用を推奨していない。代替手段として、同センターは、専用ポータルを介した脆弱性レポートを推奨している。
NCSC の新しい取り組みは、単独から協働へと、脆弱性の発見プロセスを広げるものですね。専門家たちが協力し合って、より安全な社会を目指すという流れが加速しているようです。米国における、さまざまな組織による展開にも似た、新たな活動を目指しているのかもしれません。よろしければ、カテゴリ Regulation も、ご参照ください。
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