SonicWall が認めたインシデント:国家に支援されるハッカーによるクラウド・ファイルへの不正アクセス

SonicWall Confirms State-Sponsored Hackers Behind the Massive Firewall Backup Breach

2025/11/06 CyberSecurityNews — SonicWall が公表したのは、最近のインシデントにおけるファイアウォールのバックアップ・ファイルへの不正アクセスなどに、国家に支援されるハッカーが関与していたことだ。2025年9月初旬に発生した侵害において、クラウド環境に保存されているファイアウォールのバックアップ・コンフィグ・ファイルに関する、不審なダウンロード・アクティビティが検出された。

この発見を受けた SonicWall は、速やかにインシデント対応計画を発動する一方で、Mandiant との連携によりパートナーとユーザーへの通知を行った。

同社は、透明性のある頻繁なコミュニケーションを維持し、ライブ Q&A セッションを開催することで、パートナー企業による効果的な対応を支援するツールやガイダンスを提供している。さらに SonicWall は、パートナー企業による修復を支援すると同時に、有償サポートを提供した。

Mandiant の調査でクラウドを介した攻撃が明らかに

Mandiant による徹底的な調査は、すでに終了している。その調査結果により、国家に支援される脅威グループと関連のある攻撃者が、API コールを介して特定のクラウド環境に保存されているクラウド・バックアップ・ファイルにアクセスしていたことが判明した。

したがって、このインシデントは、ファイアウォールやエッジ・デバイスを標的とする最近の Akira ランサムウェア攻撃とは無関連であると判断された。

SonicWall が確認した重要な事実は、同社製品のファームウェア/ソースコード/顧客ネットワークなどのシステムに影響や侵害が生じていないことだ。

すでに Mandiant が推奨する修復措置が実施されている。SonicWall は、セキュリティ専門家と緊密に連携して、クラウドおよびネットワーク・インフラのさらなる強化に取り組んでいる。

同社が強調するのは、長年にわたりセキュリティとパートナー・サポートに重点を置いてきた揺るぎない姿勢である。今年の初めに SonicWall は、”Secure by Design” による近代化イニシアチブをスタートした。このイニシアチブには、製品アーキテクチャ/クラウド運用/社内サイバー・セキュリティ対策の更新に加えて、最高情報責任者 (CIO) の任命が含まれる。

さらに同社は、高度な対応チームと最先端のセキュリティ・ツールへの投資も継続している。常に先を進む SonicWall の方針は、外部からの評価により裏付けられている。

国家レベルの脅威アクターが、セキュリティ・ベンダーを標的とするケースが増えているが、SonicWall によるユーザーとパートナーの保護は、その透明性と、強力なパートナーシップ、絶え間ない改善に支えられている。