Google Chrome 150 がリリース:Critical 脆弱性 2 件を含む 15 件の脆弱性に対応

Google Chrome 150 Update Fixes 15 Security Vulnerabilities, Including 2 Critical Use-After-Free Flaws

2026/07/15 gbhackers — Google が公表したのは、Chrome 向けのセキュリティ・アップデートであり、Stable チャンネルでは Windows/macOS 向けにバージョン 150.0.7871.124/.125、Linux 向けにバージョン 150.0.7871.124 が提供されている。また、Ozone/Skia/V8/GPU/Media/UI/Navigation/libyuv/Linux Toolkit Theming を含む複数の主要ブラウザ・コンポーネントに存在する脆弱性にも対処している。

Google Chrome 150 アップデート

今回の更新では、Ozone における解放済みメモリ使用 (Use-After-Free) の脆弱性CVE-2026-15764/CVE-2026-15765 (Critical) が修正されている。この Ozone は、各種のオペレーティング・システムでグラフィックスおよびウィンドウ・システム統合をサポートする、Chrome のプラットフォーム抽象化レイヤとして機能するものだ。

解放済みメモリ使用の脆弱性は、解放済みメモリに対してプログラムがアクセスし続けることで発生し、クラッシュ/情報漏洩/任意のコード実行につながる可能性がある。

今回のリリースでは、全体で 15 件の深刻な脆弱性が修正されている。これには Skia/V8 における未初期化メモリの使用や、libyuv のヒープ・バッファ・オーバーフロー、GPU/Core/Skia/UI コンポーネントに影響する複数の解放済みメモリ使用の脆弱性などがある。さらに、HTML-in-Canvas/V8/Media/Linux Toolkit Theming/Navigation に関連する、信頼できない入力に対する検証不備やポリシー適用不備の問題も含まれる。

脆弱性 CVE-2026-15776 は Chrome の JavaScript/WebAssembly エンジンである V8 におけるタイプ・コンフュージョン (Type Confusion) のバグである。この脆弱性を悪用する Web コンテンツが、予期しないオブジェクト型の処理を介してメモリを破損させ、場合によってはセキュリティ境界を突破する可能性があるため、この欠陥はブラウザにおいて特に深刻である。

Google は、発見された脆弱性の大半は社内研究者によるものとし、外部研究者からも複数の深刻な脆弱性が報告されたと述べている。

Microsoft の Xinchaotian は、Chrome Core における解放済みメモリ使用の脆弱性である CVE-2026-15773 を報告し、Serotav としても知られる Salvatore Gulizia は、V8 におけるタイプ・コンフュージョンの問題である CVE-2026-15776 を報告した。また、メールアドレス “wang1r923096443@gmail.com” 名義の研究者が、V8 におけるポリシー適用不備に関連する CVE-2026-15775 を報告している。なお、外部から報告された複数の問題に対する報奨金額は現時点で未定である。

Google は、大多数のユーザーがブラウザを更新するまで、バグレポートやエクスプロイトに関する技術的詳細へのアクセスを制限し続ける可能性があると述べている。これは、脅威アクターが公開済みの脆弱性情報を悪用し、未パッチの Chrome ユーザーに対する攻撃を迅速に実施するリスクを低減するための措置である。

さらに Google は、自社のセキュリティテスト・パイプラインにおいて、AddressSanitizer/MemorySanitizer/UndefinedBehaviorSanitizer/Control Flow Integrity/libFuzzer/AFL などのメモリ安全性およびファジング・ツールを活用していると説明している。

ユーザーは、Settings → About Chrome へ移動し、ブラウザに更新プログラムをダウンロードさせた後に再起動することで、手動で更新を確認できる。

エンタープライズの管理者は、管理対象の Windows/macOS/Linux エンドポイント全体への更新展開を優先すべきである。特に Chrome を企業アプリケーション/メール/クラウドサービス/機密性の高い Web リソースへのアクセスに利用している環境では、迅速な適用が求められる。

Chrome 150 のセキュリティ修正
CVESeverityVulnerabilityComponentReporterReported
CVE-2026-15764CriticalUse-after-freeOzoneGoogleMay 27, 2026
CVE-2026-15765CriticalUse-after-freeOzoneGoogleMay 29, 2026
CVE-2026-15766HighUninitialized useSkiaGoogleMay 17, 2026
CVE-2026-15767HighHeap buffer overflowlibyuvGoogleMay 19, 2026
CVE-2026-15768HighInsufficient policy enforcementHTML-in-CanvasGoogleMay 29, 2026
CVE-2026-15769HighInsufficient validation of untrusted inputLinux Toolkit ThemingGoogleJune 3, 2026
CVE-2026-15770HighUninitialized useV8GoogleJune17, 2026
CVE-2026-15771HighInsufficient validation of untrusted inputMediaGoogleJune 18, 2026
CVE-2026-15772HighUse-after-freeGPUGoogleJune18, 2026
CVE-2026-15773HighUse-after-freeCorexinchaotian of MicrosoftJune 25, 2026
CVE-2026-15774HighUse-after-freeSkiaGoogleJuly 3, 2026
CVE-2026-15775HighInsufficient policy enforcementV8External researcherJuly 5, 2026
CVE-2026-15776HighType confusionV8Salvatore Gulizia (Serotav)July 8, 2026
CVE-2026-15777HighUse-after-freeUIGoogleJuly 9, 2026
CVE-2026-15778MediumInsufficient validation of untrusted inputNavigationGoogleMay 16, 2026