2026/10/13 CyberSecurityNews — CrowdStrike が公表したのは、エネルギー/水道/製造/輸送分野のシステムで AI を活用し、サイバーセキュリティの強化を支援する、Anthropic の Critical Infrastructure Defense Program (重要インフラ防衛プログラム) への参加である。2026年10月8日に発表されたこの提携は、企業ネットワークや産業ネットワークの保護に関する CrowdStrike の経験と、Anthropic の高度な Claude モデル/技術サポート/サイバーセキュリティ研究を組み合わせることで、重要インフラが抱えるセキュリティ課題への対応を目的とするものだ。

重要インフラでは、物理的な設備や産業プロセスを制御する運用技術 (OT) と、一般的な情報技術 (IT) が接続されていることが多い。さらに、こうした産業システムが数十年にわたって稼働し続ける場合もある。そのため、更新プログラムの適用に伴うシステム停止により、社会に不可欠なサービスの中断が引き起こされる可能性があり、既知のセキュリティ上の問題が何年も修正されない状態で放置されることがある。
Anthropic の重要インフラ防衛プログラムとは?
Anthropic の発表によると、このプログラムが提供するのは、信頼できるセキュリティ事業者や機器メーカーに対する Claude モデル/現地派遣エンジニアによる支援/脅威に関する研究成果などであり、CrowdStrike は 11 の創設パートナーの 1 社として参加している。ほかの創設パートナーには、Dragos/Nozomi Networks/Rockwell Automation/Palo Alto Networks/Accenture/Deloitte などが含まれ、産業環境に精通したチームによる AI 支援の活用を目指している。
同プログラムは、オープンソース・ソフトウェアのセキュリティ強化も支援する Anthropic Cyber Mission の一環であり、すでに複数のパートナーが Claude を利用して脆弱性を修正し、顧客のセキュリティ上の問題への対処を支援しているという。ただし、初期段階では、AI を産業セキュリティの万能な解決策として扱うのではなく、安全かつ効果的に活用できる防御手法を見極めることが主な目的とされる。
CrowdStrike は、Falcon プラットフォームを通じて蓄積した、セキュリティデータ/脅威インテリジェンス/運用経験を提供している。同社は提携に関する発表の中で、攻撃者の行動に関する自社の知見と Anthropic の AI 研究を組み合わせることで、防御能力の向上につながる機会になると説明している。防御側が実行可能な対応策を選択する前に、個々の脆弱性がネットワーク全体にもたらすリスクを理解するために、こうした情報の組み合わせが重要になる。
CrowdStrike の貢献において、重要な役割を担う Falcon for XIoT は、IT 資産に加えて、産業機器などのネットワーク接続デバイスも保護対象としている。CrowdStrike によると、この製品は、管理対象外の機器や旧式の設備を発見し、システムの稼働に影響を与えるスキャンを行わずに、機器の外部に対する露出状況を評価できるほか、企業の IT ネットワークと OT ネットワークの間を横断する攻撃活動の検出にも役立つという。
また、対応する Windows および Linux ホストを活用することで、近隣にある管理対象外デバイスの発見や監視を支援できる。さらに、Falcon プラットフォームは、エンドポイント/ID/クラウド/脅威インテリジェンス/OT セキュリティに関するデータを統合している。こうした統合的な可視化により、防御側が相互接続された環境で不審な活動を調査する際に、より多くの状況情報を得られるようになる。
Anthropic の Claude は、すでに CrowdStrike のセキュリティ AI アシスタント Charlotte AI に採用されている。その意味で、今回の提携は、CrowdStrike と Anthropic の既存の協力関係をさらに発展させるものになる。今回のプログラムへの参加により、CrowdStrike は追加の技術的指針を得るとともに、重要インフラの防衛に取り組む関係者との連携を深められる。
今回の発表に先立ち、Anthropic は Cyber Verification Program を拡充している。このプログラムでは、承認された業務の範囲内で対象となるセキュリティ専門家が、AI モデルをより広範に利用できるようになる。
ただし、セキュリティ上の問題を発見するだけでは不十分である。発見された問題を検証し、安全に修正を実施することが依然として難しいと、Anthropic も認めている。特に、稼働を停止できない産業機器では、この課題がより深刻になる。
今回の協力が、どれほどの成果を上げるかは、AI により発見された問題を、安全かつ実用的なセキュリティ対策の改善につなげられるかどうかにかかっている。
この記事は、サイバーセキュリティ企業である CrowdStrike と Anthropic の重要インフラ防衛における提携について解説するものです。重要インフラ環境における運用技術 (OT) 設備の老朽化や、システム停止を懸念したパッチ適用遅延という課題が存在する背景があります。影響として、未修正の脆弱性放置に伴う大規模なサービス中断/インフラ全体への侵害拡大の恐れが生じます。対応策として、Falcon プラットフォームや Charlotte AI/Claude モデルを統合した脅威検出の強化/非侵入型リスク評価の実施/防御体制の構築が求められます。
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