世界最大の食肉会社である JBS への攻撃にはロシアの犯罪組織が関与と米政府

Ransomware attack on world’s biggest meat supplier JBS ‘came from Russia’

2021/06/02 DailySwig — 世界最大の食肉供給会社である JBS へのランサムウェア攻撃は、ロシアを拠点とする犯罪組織に関連していると、米国政府が発表した。ブラジルに本社を置き、世界中の子会社を通じて事業を展開している同社は、北米およびオーストラリアのシステムがサイバー攻撃の被害に遭ったと、5月31日に発表した。

ロイター通信によると、ロシアから攻撃されたという味方について、FBI が調査を行っている最中とのことだ。この事件により、米国およびオーストラリアにおける同社の業務が一時的に停止された。また、記事執筆時点では、同社の Web サイトもオフラインになっている。

JBS によると、今回のランサムウェア攻撃により、顧客やサプライヤーのデータが漏洩した証拠はないとされる。同社は、攻撃を発見した時点で IT システムを停止し、当局に通知し、現在は第三者のサービスを利用して、バックアップからシステムを復元していると述べている。なお、身代金の要求に関する支払いの有無については、確認されていない。

JBS USA の CEO である Andre Nogueira は、「当社のシステムはオンラインに戻ってきており、この脅威に対抗するためのリソース投入に惜しんではいない」と述べています。また、インシデント対応会社である Orange Cyberdefense の UK Director であるStuart Reed は The Daily Swig に対して、「今回の攻撃は、ランサムウェア攻撃による壊滅的な被害を思い起こさせるだ。世界的なスーパーマーケットや、世界的な大企業が、今回の事件による混乱の矢面に立たされている中、企業の内部だけではなく、サプライチェーン全体の被害を最小限に抑えるために、迅速な対応策を講じることの重要性を改めて認識した」と述べています。