Dell EMC Enterprise SONiC の脆弱性 CVE-2023-32484 が FIX:直ちにアップデートを!

CVE-2023-32484 (CVSS 9.8): Remote Control Risk in Dell EMC Networks

2024/02/17 SecurityOnline — 最近に公開された Dell EMC Enterprise SONiC の脆弱性 CVE-2023-32484 は、データセンター・ネットワークのセキュリティに、重大な影響を及ぼす可能性があるものだ。この脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、リモートでコマンドを実行し、影響を受けるネットワーク・スイッチの完全な制御が可能になる。この脆弱性の CVSS 評価は 9.8 (Critical) であり、早急な対策が必要だ。

人気のオープンソースのネットワーク・オペレーティング・システムである Dell EMC Enterprise SONiC は、Linux を活用して、スケーラブルで効率的なネットワーク・ソリューションを提供する。この脆弱性 CVE-2023-32484 は、特に Enterprise SONiC の古いバージョンに存在する。この入力検証の弱点を悪用する攻撃者は、以下のアクションが可能になる:

  • 認証のバイパス:ユーザー名やパスワードを入力を必要としないスイッチの操作。
  • コマンドの注入: 対象のスイッチ上での、任意のコマンドの実行。
  • 権限の昇格: 最高レベルのシステム・アクセス権の獲得。

この脆弱性の悪用に成功した攻撃者が、危険なまでのコントロールを得ることで、以下のようなシナリオが想定される:

  • ネットワークの混乱: 重要な通信チャネルが遮断され、業務を妨害される。
  • データの流出:機密情報がネットワークから流出し、攻撃者の手に渡る。
  • 横方向への移動:攻撃者が侵害されたスイッチを基点として、ネットワーク内にさらに侵入する。

Dell のセキュリティ・アドバイザリには、「リモートの認証されていない悪意のユーザーが、この脆弱性を悪用して、最高管理者レベルまで特権を昇格させる可能性がある。つまり、この脆弱性は、特定のプロトコルに影響を及ぼす深刻なものであり、ユーザーに推奨されるのは、可能な限り早急なアップグレードである」と記されている。

現時点において、回避策は存在しない。身を守る唯一の確実な方法は、Enterprise SONiC のパッチが適用された、以下の修正バージョンへと速やかにアップデートすることだ。

  • 3.5.5
  • 4.0.6
  • 4.1.1

Dell EMC Enterprise SONiC のユーザーは直ちにアップグレードを行い、この脆弱性を封じ、侵入からネットワークを守る必要がある。