DeepSeek を襲う大規模サイバー攻撃:新規ユーザーの登録に支障

DeepSeek Faces Large-scale Cyberattack, Halts New User Registrations

2025/01/27 HackRead — 人工知能の世界で注目を浴びている DeepSeek だが、大規模なサイバー攻撃に直面しており、サービスが中断していることを認めている。同社の Web サイトには、「DeepSeek のサービスに対する大規模な攻撃により、登録が混雑している可能性がある。しばらく待ってから、試してほしい。なお、すでに登録済みのユーザーは、通常どおりログインできる。ご理解に対して感謝する」と記されている。

DeepSeek とは?

中国の AI スタート・アップである DeepSeek は、OpenAI の ChatGPT などのブランドと競合するために設計された、AI アシスタントとして急速に注目を集めている。このプラットフォームは、直感的な機能とユーザー・フレンドリーなデザインで高く評価されており、世界中の何百万人ものユーザーの注目を集めている。

わずか数日で、米国の Apple の App Store の無料アプリケーション・セクションにおいて、ChatGPT を追い抜いてトップの座に上り詰めた。この急速な人気急上昇により、DeepSeek は注目を集め、サイバー犯罪者にとって魅力的なターゲットとなっている。

攻撃と影響

この大規模攻撃の影響は、主として新規ユーザー登録に影響を及ぼしており、新たなユーザーになろうとしている人々が、このプラットフォームに参加できなくなった。ただし、既存のユーザーは引き続きログインが可能であり、これまで通りにサービスを利用できる。このような混乱が生じているが、DeepSeek は楽観的な姿勢を保っており、状況の解決に向けて取り組んでおり、また、待ち続ける新規ユーザーに感謝している。

サイバー・セキュリティ専門家の視点

この事件についてコメントした、ESET の Global Cyber Security Advisor である Jake Moore は、「最近の DeepSeek は、たしかに脚光を浴びているが、サイバー犯罪者にとっては、巨大なハニーポットとして機能する可能性がある。さまざまな理由でメディアを席巻する新しいプラットフォームには、潜在的な脆弱性を悪用しようとする、複数の脅威アクター・グループを引き付ける可能性がある」と述べている。

かれは、「DeepSeek の運営者が誰であれ、このような攻撃により、これまでの防御態勢は強化され、予期せぬ事態への備えが進められる。特に、注目度が急上昇しているときは、なおさらである。DeepSeek には、急速な成長に伴うリスクがある」と付け加えている。

急速な成功に伴う成長痛

このサイバー攻撃は、急成長を遂げているプラ​​ットフォームが、直面する課題を示している。人気を縛している新しいプラットフォームは、そこに存在すると思われる脆弱性の悪用を試行する、脅威アクターたちの標的になることが多い。このインシデントは、DeepSeek にとっての警鐘である。そこで浮き彫りにされるのは、ユーザー・ベースが急速に拡大しているときに、強力なサイバー・セキュリティ対策が重要になるという現実である。