NVIDIA NVDebug Tool Vulnerability Let Attackers Escalate Privileges
2025/09/11 CyberSecurityNews — NVIDIA が公開した、NVDebug ツール向けのセキュリティ・アップデートは、権限昇格/コード実行/データ改竄を許す可能性のある、3件の深刻な脆弱性に対処するものだ。このセキュリティ・アドバイザリには、それらの脆弱性についての詳細が説明されている。NVIDIA がユーザーに対して強く推奨するのは、最新バージョンの速やかな導入により、システムを保護することだ。

1つ目の深刻な脆弱性 CVE-2025-23342 (CVSS:8.2) は、認証情報の保護不備 (CWE-522) に起因する。その悪用に成功した攻撃者に対して、特権アカウントへのアクセスとシステム全体の侵害を許す可能性がある。
2つ目の脆弱性 CVE-2025-23343 (CVSS:7.6) は、パストラバーサル (CWE-22) に起因する。その悪用に成功した攻撃者は、制限領域へのファイル書込/情報漏洩/サービス拒否/データ改竄などを引き起こす可能性を手にする。
3つ目の脆弱性 CVE-2025-23344 (CVSS:7.3) は、OS コマンド・インジェクション (CWE-78) に起因する。この脆弱性の悪用に成功した権限のないユーザーは、ホスト上での任意のコード実行と、直接的な権限昇格を可能にするとされる。
これらの脆弱性が連鎖すると、システム全体に重大な脅威が生じる。もし攻撃者が、管理者権限を取得すると、マルウェアの導入/機密データ窃取/ネットワーク内での持続的な侵入基盤の確立などが可能となる。さらに、任意コード実行により攻撃リスクが高まる。
これらの脆弱性の中で、権限昇格は最大の懸念事項であり、限定的な権限を持つ攻撃者が管理者権限やルート・レベルの制御権を取得する可能性がある。
NVIDIA の説明は、それぞれのシステムごとにリスク評価は異なるというものである。したがって、ユーザーに推奨されるのは、自らのコンフィグと環境に応じてリスクを評価することだ。
緩和策
これらの脆弱性が影響を及ぼす範囲は、NVDebug ツール (x86_64/arm64-SBSA 環境) のバージョン 1.7.0 未満である。すでに NVIDIA は、修正版ソフトウェアを公開し、これらのセキュリティ・リスクに対処している。ユーザーに対し推奨される緩和策は、バージョン 1.7.0 以降への速やかなアップデートである。
NVDebug ツールを利用する管理者や開発者にとって必要なことは、NVIDIA 開発者ツール公式ページから、速やかに最新バージョンをダウンロードして導入することだ。攻撃者による悪用を防ぐためにも、アップデートの迅速な適用が不可欠である。
NVIDIA の NVDebug ツールに見つかった3件の脆弱性は、いずれも基本的な仕組みの不備に由来しています。ひとつは認証情報の保護不足により、守られるべき権限が攻撃者に渡ってしまう問題です。次は、パストラバーサルと呼ばれる仕組みの不具合で、意図しない場所にファイル操作が及んでしまう問題です。さらに、OS コマンド・インジェクションの欠陥があり、攻撃者に任意のコマンド実行を許す可能性が生じます。これらが組み合わさると、権限昇格やデータ改竄といった重大な被害につながると、この記事は指摘しています。ご利用のチームは、ご参照ください。よろしければ、NVIDIA で検索も、ご参照ください。
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