Apple Font Parser の脆弱性 CVE-2025-43400:悪意のフォントによるサービス拒否/メモリ破損の恐れ

Apple Font Parser Vulnerability Enables Malicious Fonts to Corrupt Process Memory

2025/09/30 CyberSecurityNews — Apple が展開したのは、Font Parser コンポーネントに存在する脆弱性 CVE-2025-43400 に対処するための、すべての OS に対するセキュリティ・アップデートである。この脆弱性を悪用する攻撃者は、コンテンツに埋め込んだ悪意のフォントを介して、アプリケーションのクラッシュやプロセス・メモリの破損を引き起こす恐れがある。

この脆弱性は、Font Parser における境界外書き込みに起因し、新たにリリースされた macOS Tahoe/iOS 26 などの広範な製品と、それ以前のバージョンに影響を及ぼす。具体的に言うと、割り当てられたバッファの末尾を超えて、プログラムがデータを書き込むことで引き起こされるメモリ安全性の欠陥であり、予期しない動作を引き起こす可能性がある。

ドキュメント/メール/Web ページなどに埋め込まれた、細工されたフォントにより、この脆弱性はトリガーされる。それらのコンテンツをユーザーが操作すると、脆弱な Font Parser コンポーネントが起動され、アプリの終了/メモリ破損などにいたるという。

すでに Apple は、境界チェックを改善し、フォント・データ処理時のソフトウェアが、指定されたメモリ空間内に留まるようにすることで、この問題に対処している。2025年9月29日に公開されたアドバイザリによると、現時点では、この脆弱性が実際に悪用された事例は確認されていない。

この CVE-2025-43400 の悪用により、任意のコード実行が生じる可能性は不明であるが、サービス拒否攻撃やメモリ破損のリスクは存在するため、迅速に対処すべき重要な問題である。このセキュリティ修正は、広範な Apple 製品に影響するとされ、エコシステム全体でのコードベースの共有が示されている。

なお、watchOS/tvOS のアップデートもリリースされたが、この脆弱性に対するパッチは含まれていない。ユーザーに対して強く推奨されるのは、影響を受けるデバイスに最新のアップデートを適用し、潜在的リスクを軽減することだ。

Apple セキュリティ・パッチ
ProductPatched Version
iOS & iPadOS26.0.1
iOS & iPadOS18.7.1
macOS Tahoe26.0.1
macOS Sequoia15.7.1
macOS Sonoma14.8.1
visionOS26.0.1