FortiOS CLI のコマンド・バイパス脆弱性 CVE-2025-58325 が FIX:権限昇格の可能性

FortiOS CLI Command Bypass Vulnerability Let Attacker Execute System Commands

2025/10/14 CyberSecurityNews — Fortinet が公表したのは、2025年10月14日の時点で、FortiOS オペレーティング・システムに深刻度の高い脆弱性が存在するという情報である。 この脆弱性を悪用するローカルで認証された攻撃者は、任意のシステム・コマンドを実行する可能性がある。この脆弱性 CVE-2025-58325 は、CLI コンポーネントにおける、特定の機能の不適切なプロビジョニング (CWE-684) に起因し、権限昇格につながる可能性がある。

CVSS v3.1 スコアは 7.8 (AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H) であり、Fortinet のファイアウォールおよびセキュリティ・アプライアンスを利用する企業ネットワークに、深刻なリスクをもたらすものだ。

FortiOS CLI のコマンド・バイパス脆弱性

悪意の CLI コマンドを作成する高権限を持つローカル攻撃者が、制限を回避して不正なシステム・レベルの操作を実行することで、この問題はトリガーされる。

その結果として、デバイスの完全な制御/データの窃取に加えて、さらなるネットワーク侵害が発生する可能性がある。 リモートからの悪用は不可能だが、攻撃の複雑さは低く、影響度が高いため、侵害済のアカウントを持つ攻撃者や、悪意のインサイダーにとって格好の標的となる。

この脆弱性を発見したのは、Fortinet PSIRT チームの Francois Ropert である。 影響を受けるプラットフォームには、100E/101E シリーズから 7000F までのハイエンド・モデルが含まれるが、その他のモデルは影響を受けない。

この脆弱性の悪用において必要なのはローカル・アクセスのみであり、また、ユーザーによる操作は不要であるため、ユーザー組織は直ちに設定を確認する必要がある。

すでに Fortinet は、パッチを適用したバージョンをリリースしており、アップグレードを強く推奨している。 影響を受けるバージョンと修正の概要は、以下のとおりである。

FortiOS VersionAffected BuildsRecommended Solution
7.67.6.0Upgrade to 7.6.1 or above
7.47.4.0 through 7.4.5Upgrade to 7.4.6 or above
7.27.2.0 through 7.2.10Upgrade to 7.2.11 or above
7.07.0.0 through 7.0.15Upgrade to 7.0.16 or above
6.4All versionsMigrate to a fixed release

管理者にとって必要なことは、シームレスな移行のために、Fortinet のアップグレード・パスツールを利用することだ。 侵害の兆候 (IoC) や PoC エクスプロイトは公開されていないが、CLI ログにおける異常の監視を推奨する。

このインシデント (FG-IR-24-361) は、CLI 管理における最小権限アクセスの必要性を強調している。