Notepad++ の深刻な脆弱性 CVE-2026-48778/48800 が FIX:任意のコード実行の可能性

Critical Notepad++ Vulnerabilities Allow Attackers to Execute Arbitrary Code

2026/05/28 CyberSecurityNews — Windows 向けの人気のオープンソース・テキストエディタ Notepad++ に存在する、3 件の脆弱性に対処する緊急セキュリティ・アップデートが公開された。そのうちの 2件は任意のコード実行の脆弱性であり、被害者のマシン上での悪意のプログラムのサイレント実行を、攻撃者に許す可能性がある。すでに Notepad++ 開発チームは、2026年5月26日にバージョン v8.9.6.1 をリリースし、すべての問題に対処している。バージョン 8.9.6 以下を使用しているユーザーは、速やかにアップデートする必要がある。

Notepad++ の脆弱性

このアップデートでは、以下の脆弱性が修正された。

CVE IDSeverityDescription
CVE-2026-48770HighCrash via malformed XML structure
CVE-2026-48778CriticalArbitrary code execution via config.xml
CVE-2026-48800CriticalArbitrary code execution via shortcuts.xml

3 件の脆弱性の中で最も深刻なものは CVE-2026-48778 であり、Notepad++ の “config.xml” ファイル内の <GUIConfig name=”commandLineInterpreter”> に関連するものだ。

このエディタは、”Parameters.cpp” 内の NppXml::value() を通じて上記の値を読み取った後に、ホワイトリスト/デジタル署名などのチェックを一切行わずに保存する。

具体的に言うと、ユーザーが File → Open Containing Folder → cmd を実行すると、アプリケーションは攻撃者が制御する文字列でコマンド・オブジェクトを生成し、そのまま ShellExecute() に渡す可能性が生じる。結果として、攻撃者が仕込んだ任意のファイルが実行される。

簡単な検証として、XML タグ内に “calc.exe” を指定すると、本来のコマンド・プロンプトではなく Windows 電卓が起動した。つまり、完全なコード実行の能力が実証されたことになる。

脆弱性 CVE-2026-48778 の現実的な攻撃経路として、研究者たちは以下を挙げている。

  • コンフィグ・ファイルの書き換え:同一ユーザー権限で動作する任意のプロセスによる “%APPDATA%\Notepad++\config.xml” の改変。
  • 悪意のショートカット (.lnk):-settingsDir= フラグにより、攻撃者が制御するコンフィグ・ディレクトリへのリダイレクト。
  • クラウド同期汚染:Notepad++ のクラウドパス設定の悪用による、侵害されたクラウド・ストレージ経由での改竄。
  • アーカイブ展開を用いたソーシャル・エンジニアリング:AppData への改竄済みコンフィグの配置による誘導。

脆弱性 CVE-2026-48800 も、同様の手法での悪用が可能だが、こちらは “shortcuts.xml” が対象となる。

対策

すでに Notepad++は、公式ページで v8.9.6.1 をリリースし、3 件の脆弱性に対応している。ユーザーに対して強く推奨されるのは、速やかなアップデートである。

さらに、追加対策としてセキュリティ研究者が推奨するのは、”cmd.exe” や “powershell.exe” などの許可されたコマンドライン・インタープリタでのホワイトリスト実装/実行ファイルパスのシステム・ディレクトリ検証/シェルコマンド実行前のユーザー確認ダイアログ導入などである。

エンタープライズ環境において、共有された設定ディレクトリや、クラウド同期された設定ディレクトリを使用する場合には、優先的なパッチ適用が必要である。