Interactive PDF Analysis:脅威を検出するオープンソース・フォレンジック・ツール

Interactive PDF Analysis: An Open Source Forensic Tool for Threat Detection

2024/09/21 SecurityOnline — 今日のデジタル社会において、PDF ファイルは欠かせない存在であり、ビジネス文書からユーザー・マニュアルに至るまでの、あらゆる用途で使用されている。しかし、その他のフォーマットと同様に PDF も、悪意のペイロードの拡散に悪用される可能性があり、サイバー攻撃の標的となることが多い。そこで役立つのが、IPA (Interactive PDF Analysis) である。IPA は、セキュリティ・アナリストが PDF ファイルの隠れた構造を深く掘り下げ、潜在的な脅威を明らかにするために設計された、強力なオープンソース・ツールである。


PDF Viewer の脆弱性の悪用されるケースや、フィッシング攻撃のルアーとして悪用されるにおいて、PDF が悪意のコンテンツを媒介することが多い。

一見無害に見える PDF の構造の中に、有害なスクリプトやリンクを埋め込む攻撃者たちは、基本的なセキュリティ・フィルターを回避していく。しかし、IPA を使用することで、これらのファイルの内部構造を解析し、疑わしい要素を検出し、さらなる調査のための重要なデータを抽出することが可能となる。

IPA (Interactive PDF Analysis) の主な機能
  • メタデータ抽出:作成者/作成日/修正日などの重要な詳細情報を含む、PDF に埋め込まれた関連情報を取得する。
  • 構造分析:PDF 内の構成オブジェクト (テキスト/画像/フォント) やページを精査し、それらの相互関係やレイアウトを深部まで分析する。
  • 参照の視覚化:PDF 内の各要素間の複雑な関連性を観察し、潜在的な悪意を明らかにする。
  • Raw データの抽出:専門ツールを用いる詳細な調査のために、PDF の基礎となるバイナリ・コンテンツを分離して保存する。
  • 破損したファイルの分析:破損した PDF および、部分的に改ざんされた PDF からであっても、貴重なデータの回復を施行する。
  • スタンドアロン操作:追加のソフトウェアやライブラリを必要とせずに、シームレスに機能する。
現時点における IPA の限界

IPA は強固なソリューションを提供しているが、その現在の限界を認識することが不可欠だ。

  • 限定的なヒューリスティック:現行バージョンの脅威検出では、限定的なヒューリスティック・セットが用いられる。
  • 暗号化された PDF は対象外:現時点では、暗号化された PDF の直接処理はサポートされていない。ただし、将来的には実装が予定されている。
  • 互換性の問題:特定の PDF においては、基礎となるライブラリの要件により、解析できない可能性がある。
  • 限定的なネイティブ表示:グラフィック・コンポーネントやカラー・スキームなどの一部のオブジェクト・タイプは、ツール内でネイティブにレンダリングされない可能性がある。
IPA の重要性

IPA は、PDF セキュリティ分析の分野における、重要な欠陥に対処するものだ。オープンソースでありながら広範な機能を備えているため、PDF ファイルの脅威を懸念するセキュリティの分析者/専門家たちにとって、不可欠なツールとなっている。PDF の構造と内容を解明することで、サイバー攻撃からの保護を推進していく。

IPA を使用するには

IPA は、GitHub で入手可能となっており、オープンソースの理念に基づき、開発へのコントリビューションや、ニーズに合わせたカスタマイズが奨励されている。