Brave に “Custom Scriptlets”という新機能が追加：ブラウジングのカスタマイズなどが可能に

Brave now lets you inject custom JavaScript to tweak websites

2025/02/09 BleepingComputer — Brave ブラウザに “Custom Scriptlets”という新機能が追加される。この機能を活用する上級ユーザーは、独自の JavaScript を Web サイトに挿入し、ブラウジング・エクスペリエンスの詳細なカスタマイズおよび制御を可能にできる。

この Brave ブラウザ の新機能は、デスクトップ版のバージョン 1.75 で導入されるが、人気を博している TamperMonkey および GreaseMonkey ブラウザ・エクステンションにきわめて似たものでもある。これらのエクステンションにより、特定の Web サイトの機能を変更する “User Scripts” を、ユーザーは作成できる。

Brave の発表で説明されたのは、「デスクトップ・バージョン 1.75 以降において、Brave の上級ユーザーは独自の “Scriptlets” を記述し、ページに挿入できるようになり、ブラウジング・エクスペリエンスを適切に制御できるようになる」という内容だ。

Brave によると、ブラウザのアド・ブロック機能のデバッグのために、この機能は開発されたが、ユーザーと共有するだけの価値があると感じたとのことだ。

Brave の “Custom Scriptlets” 機能は、プライバシー／セキュリティ／ユーザビリティなどを目的として、Web ページを変更するために使用できる。

プライバシー関連を変更するユーザーは、JavaScript ベースのトラッカーをブロックするスクリプトを記述し、フィンガープリンティング API をランダム化し、Google Analytics スクリプトをダミー・バージョンに置き換えられる。

カスタマイズとアクセシビリティに “Scriptlets” を使用すると、さまざまな設定が可能になる。具体的に言うと、サイドバー／ポップアップ／フローティング広告／迷惑ウィジェットの非表示化や、ダーク・モードの強制／コンテンツ領域の拡張／無限スクロールの強制／フォントのカラーとサイズの調整／非表示のコンテンツの自動展開などが可能になるという。

たとえば、以下のスクリプトは、特定の Web サイトからサイドバーを削除するものだ。

Brave Browser custom scriptlet
Brave Browser custom scriptlet
Source: Brave

その他にも、パフォーマンスと使いやすさのために “Scriptlets” を使用すると、ビデオの自動再生のブロックや、定義済みのデータによるフォームへの自動入力、カスタム・キーボード・ショートカットの有効化、右クリック制限のバイパス、確認ダイアログへの自動クリックなどを実現できるという。

挿入された JavaScript スニペットにより、実行が可能なアクションは事実上無限である。ただし、信頼できない “Custom Scriptlets” の実行により、問題が発生することがあり、リスクが生じることもある。そのため、注意が必要である。

Brave Scriptlets の使用方法

Brave によると、”Scriptlets” は知識のあるユーザーにとって、きわめてパワフルなツールである。それと同時に、カスタム JavaScript により、Web サイトがブロックされるというリスクもある。

そのため Brave は、新しい機能を Shields > Content フィルタリングの、開発者モード・フラグの背後に配置している。

この新機能にアクセスするには、”brave://settings/shields/filters” にアクセスし、”Developer Mode” を有効化してから、”Add new scriptlet” ボタンをクリックする必要がある。

Enabling the new feature
Enabling the new feature
Source: BleepingComputer

また、プライバシー・リスクにつながる可能性があるため、理解できないコードを貼り付けないよう、ユーザーに警告するボックスが表示される。

Adding a new scriptlet
Adding a new scriptlet
Source: BleepingComputer

Brave の “Custom Scriptlets” 機能は、uBlock Origin／AdGuard のアド・ブロック・ルールに似たフィルター・ルール構文に従うものだ。詳細については、ココを参照してほしい。

Brave の新機能を試してみたいユーザーは、自分のコードまたは、信頼できる人のコードだけを使用すべきであり、また、徹底的に精査されていないコードは絶対に避けるべきだ。

既存のアド・ブロック・フィルター・リストをサブスクライブして、そのルールが Brave で自動的に使用されるように設定することも可能である。

Brave の新機能により、ユーザーは Web サイトの動作や外観を自由にカスタマイズ出来るようになるとのことです。上級ユーザー向けの機能とのことですが、利便性とセキュリティの両面でメリットがあります。よろしければ、以下の関連記事も、Brave で検索と併せて、ご参照ください。

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