Brave の Forgetful Browsing という新機能:ファーストパーティ追跡を Stop!

Brave unveils new “Forgetful Browsing” anti-tracking feature

2023/05/14 BleepingComputer — Brave Browser は、プライバシーに配慮した Web ブラウザである。そして、新たな機能として、同じ Web サイトに再訪問したといきに、そのサイトがあなたを特定することを防ぐ Forgetful Browsing を導入する。この新機能は、指定した Web サイトの Cookie だけでなく、そのサイトを閉じた際にローカル・ストレージやキャッシュに残っているデータもクリアする。それにより、ユーザーはサイトから自動的にログアウトすることになるが、次回以降に同サイトにアクセスした際の、再識別を防ぐことが可能になる。

このソフトウェアの設定メニューから、すべての Web (グローバル・デフォルト) または、指定したサイトのリストに対して、”Forgetful Browsing ” を有効化できる。

Brave Software の発表では、「このオプションを設定した Brave は、対象となるサイトの開いているタブがなくなってから数秒後に、そのサイトのファーストパーティ・ストレージをクリアする。この Forgetful Browsing は、明示的に保存された値 (Cookie/localStorage/indexedDB など) や、間接的に保存された値 (HTTP/DNS キャッシュなど) の両方をクリアする」と説明されている。

Brave Software チームは、同社のブラウザはサードパーティ・トラッキングに対して強固な保護を提供しているが、ファーストパーティ・トラッキングから生じるプライバシーの問題は、未解決の部分があると説明している。

ファーストパーティ・トラッキングに焦点を当てる

ファーストパーティ・トラッキングは、プライバシー保護を検討するブラウザ・エンジニアたちにより後回しにされてきた。

ファーストパーティ Cookie は、サイトへのログインの維持や、読んだコンテンツを記録したりするなど、優れた Web サイト・エクスペリエンスのために重要だが、Web サイトが訪問者を無期限に再特定することで、いくつかのリスクが生じる。

これらのリスクに含まれるものには、大量のデータを集約したターゲット広告用のユーザー・プロファイル構築や、訪問者アカウントの同一人物/同一世帯への関連付けによる、プライバシー保護の障壁の破壊などがある。

Brave によると、最近の Web ブラウザの多くは、この問題に対処するための機能やツールを、すでに提供している。しかし、あまりにも断片的なものが多く、また、使い勝手の悪さや特殊性が目立ち、さらには、ユーザーから完全に隠されているものもある。

そこで Brave チームは、有効化/無効化が容易であり、設定後にユーザーの警戒心や特別な介入を必要としない統合ツールとして、Forgetful Browsing を開発することにしたという。

Forgetful Browsing のグローバル・デフォルト設定を行うには、Settings → Shields で、”Forget me when I close a site” をクリックする。

The 'Forgetful Browsing' setting on Brave nightly
The ‘Forgetful Browsing’ setting on Brave settings menu (Brave)

グローバル・デフォルトからエントリや除外を追加するような場合には、対象となるサイトへ移動して URL バーの右側にある Shield アイコンをクリックし、”Advanced controls” をクリックしてから、機能のトグルを “ON” に切り替えるだけで、簡単に設定できる。

Site-specific option avialable on the Shields icon
Site-specific option on the URL bar
(Brave)

Brave は、大半の Shield 設定の仕組みとは反対に、Forgetful Browsing がドメインではなくサイトに適用されることを明確にしている。

この新機能は、デスクトップ版 Brave ブラウザの バージョン 1.53 (現在の安定版はv1.51) で利用可能になる。また、Android ユーザーは少し遅れてバージョン 1.54 で、Forgetful Browsing が利用可能にある。

Brave が頑張っています。正直なところ、仕事に Chrome や Edge を使っていて、ほんとうに問題ないのかと、このところ考えるようになってきました。怖いのは、ブラウザが保持するデータであり、さまざまなマルウェアが、それを狙っているという状況です。本文にあるように、ファーストパーティ追跡を Stop してしまうと、作業を始めるたびにログインが必要になりますが、そのような不便さと利便性を、天秤にかける時代になってきたのかとも思います。よろしければ、Brave で検索も、ご利用ください。

%d bloggers like this: