Palo Alto Networks Researchers Say First Wave of AI-Enabled Attacks Has Begun
2026/08/28 SecurityBoulevard — 最新世代の AI モデルが、アプリケーションに存在する数千件の脆弱性を発見できることを、Palo Alto Networks のレポート “The State of AI-Enabled Malware August 2026: From Brand Abuse to Agentic Execution” が明らかにしている。実際、人工知能 (AI) を利用したテストツールによる 3 週間の調査で発見された脆弱性の件数は、従来であれば 1 年間で発見されていた件数と同程度である。このエージェント型 AI テストツールは、10 時間で 50 件の攻撃経路や脆弱性を調査したと、Unit 42 の Sam Rubin は指摘している。

さらに Unit 42 は、2026年5月だけで 75 件のセキュリティ・アップデートを報告しているが、以前において研究者が 1 カ月に報告するアップデートは 4~5 件程度だったという。Palo Alto Networks のサイバー・セキュリティ研究部門 Unit 42 の Senior Vice President である Sam Rubin は、すでに脅威は現実のものであり、対応を開始すべき時期に至ったと述べている。
Sam Rubin によると、AI コーディングツールを悪用する攻撃者が、これらの脆弱性をリバース・エンジニアリングしている最中であり、前例のない速度でサイバー攻撃を開始できるようになっている。しかし、AI を利用して作成されたサイバー攻撃のうち、実際の環境に到達しているものは、それほど多くない可能性がある。Unit 42 は、大規模言語モデル (LLM) の支援を受けて作成されたものから、単に AI アプリケーションの名称を借用したインストーラーに至るまでの、405 件のマルウェア・サンプルを分析した。
研究者によると、データセット内のサンプルの約 97% は、サンドボックス/研究用リポジトリ/社内テスト環境から外に出ることなく、実際の標的には到達していなかった。実環境のエンドポイントで確認されたハッシュはわずか 12 件であり、ネットワーク・サンドボックスのトラフィックでは、それよりやや多い 15~20 件のハッシュが確認された。さらに、保護対象のエンドポイントで検出された 12 件のサンプルは、すべてがセキュリティ・アラートを発生させた。
一般的に、脆弱性を修正する取り組みでは、サイバー・セキュリティ・チームとアプリケーション開発チーム間の緊密な連携が必要になる。サイバー・セキュリティ・チームは脆弱性を発見し、仮想パッチなどの緩和策を適用することで開発チームが修正するまでの時間を確保できるが、最終的なアプリケーション向けパッチの作成と展開は開発チームが担当する。
また、サイバー・セキュリティ・チームは、インフラの設定ミスや脆弱性に関連する問題の発見という役割を担い続けるが、解決が必要なアプリケーションのセキュリティ問題の大部分では、依然として開発チームによる対応が必要となる。
このような役割分担により、脆弱性の発見から修正までの工程がボトルネックとなる可能性がある。Futurum Group の Software Lifecycle Engineering 担当 Vice President である Mitch Ashley は、「最初に脆弱性を発見した後のボトルネックは、トリアージ/検証/修正の実施にある。また、発見がマシンスピードで進む一方で、修正が人間の速度で行われる場合には、バックログが増加するだけだ。ソフトウェアのアップグレード/パッチ適用/修復を、より容易かつ確実に実施できるようにするための投資が必要だ」と述べている。
サイバーセキュリティ・チームは、こうした取り組みのための資金を確保するだろうが、過去 30 年以上にわたり蓄積が許されてきた、アプリケーション・セキュリティにおける技術的負債の規模を考える必要がある。現状で確実視されるのは、サイバー・セキュリティ・チームが対応すべきインシデントの件数が、今後の数週間~数カ月で指数関数的に増加することである。
望ましい動きとして挙げられる傾向は、サイバー・セキュリティ・チームがアプリケーション開発チームと連携し、ミッションクリティカルなアプリケーションに存在する脆弱性に対する修正の優先順位を、過去 5 カ月間にわたり引き上げてきたことである。しかし、AI が脆弱性を発見/悪用する速度に対して、サイバー・セキュリティ・チームが追随していくには、多くの組織がアプリケーションへのパッチ適用に利用している DevSecOps ワークフローを、AI コーディング・エージェントを用いて大幅に自動化する必要がある。
そこで求められるのは、パッチの作成だけではなく、パッチのテスト/展開に加え、アップデート後にアプリケーションが動作しなくなった場合のパッチ修正までを自動化することである。短期的な問題として指摘されるのは、今後の数年間で迅速な展開が必要となるパッチの件数が、間もなく数千件に達する可能性があることである。
Palo Alto Networks の Unit 42 が公表した記事では、AI 技術の急激な進歩に伴うセキュリティ領域の新たな課題が取り上げられています。攻撃側が AI ツールを活用することで脆弱性の調査や悪用を自動化し、発見のスピードが人間による対応速度を大幅に上回っている状況が背景にあります。この速度差によって未対処の脆弱性が急増し、システムのセキュリティ侵害リスクが一段と高まる懸念が生じています。この状況への有効な手立てとして、DevSecOps ワークフローにおける各種運用の高度な自動化/修正処理の効率化/修正適用の優先順位付けの最適化/システム影響検証の段階的な自動化が推奨されます。
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