Aikido Security Unveils Altar-1 Open-Weight AI for Cybersecurity Defense
2026/09/22 CyberSecurityNews — Aikido Security が発表したのは、組織自身のインフラ内だけで防御的なサイバーセキュリティ処理を実行できるよう設計された、オープン・ウェイト AI モデル Altar-1 である。その目的は、ソースコード/内部文書/セキュリティ調査結果などを外部のクラウド型推論サービスへ送信することなく、高度な AI を脆弱性の発見/ペネトレーション・テストに利用できるよう、セキュリティチームを支援することにある。

Altar-1 は、プライバシー/規制/運用について厳格な要件を持つ組織向けに構築されており、対象として想定されているのは、データの保存場所に関する義務を負う銀行/機密性の高い患者情報を扱う医療機関/隔離環境またはエアギャップ環境の OT (Operational Technology) 環境を持つ産業組織などである。モデル/データの両方を顧客の管理下に置く Aikido の Altar-1 は、組織が自ら管理できるセキュリティ・インテリジェンスとして位置付けられている。
このモデルは、同社の自律型ペンテスト・アプライアンス Aikido Machine を支えている。Aikido Machine は顧客環境内で動作し、攻撃対象領域全体に存在する弱点を継続的に特定し、悪用して検証するよう設計されている。Altar-1 は、このワークフローにローカルでの AI 推論機能を追加することで、機密性の高い技術的コンテキストを第三者へ送信することなく、セキュリティ・テストで処理できるようにする。
Aikido Security が Altar-1 を発表
Aikido は、Z.AI のオープンウェイトモデル GLM-5.3 を基に Altar-1 を構築し、AWQ INT4 量子化を適用してモデルを 488.2 GB まで縮小した。その後に、エキスパート・プルーニングにより対象とするセキュリティ処理との関連性が低いコンポーネントを削除し、モデルの保存容量を 1.51 TB から 328 GB へ削減した。
Mixture-of-Experts (MoE) モデルは、エキスパートと呼ばれる多数の専門化されたニューラル・ネットワーク・コンポーネントを持ち、推論時には限られた数のエキスパートだけがトークンごとに選択される。ただし、エキスパート全体の数が多ければ、通常は依然として大量のメモリが必要になる。
Aikido によると、各バックボーン層に存在していた 256 個のルーティング対象エキスパートのうち、168 個を残して 88 個を削除し、その結果、元の完全精度モデルの 78.2%に相当する、すでに量子化されたチェックポイントから 32.8%を削減した。残すエキスパートを決定するために、Aikido が使用したのは顧客データではなく、社内のペンテスト用ベンチマークから取得した実行記録である。これらには、セキュリティ・テストのワークフローで生成された代表的なコード/ツール呼び出し/AI エージェントの応答が含まれている。
さらに同社は、調整時に多言語のテキストを取り入れ、異なる言語で記述された文書/ビジネスルール/アプリケーションの動作/ユーザー・インターフェースを確認するために必要な言語理解能力を維持している。また、Aikido は Cerebras REAP (Router-weighted Expert Activation Pruning) を使用し、ルーターの重み/出力の大きさに基づくエキスパートの選択により、コーディング/サイバーセキュリティ/自然言語による推論能力を維持している。
30 個のリポジトリに存在する 32 件の既知の脆弱性を対象とした社内ベンチマークにおいて、Altar-1 の 1 回の実行あたりの平均再現率は 60.4%であり、3 回の実行を通じて 32 件の脆弱性のうち 23 件を少なくとも 1 回は再発見した。量子化済みだがプルーニングされていない GLM-5.3 モデルの再現率は 61.5%であり、同じ 23 件の脆弱性を発見したのに対し、完全精度の元モデルは再現率 65.6%を達成し、25 件の脆弱性を特定した。
Aikido によると、Altar-1 は完全なモデルと比べて、脆弱性の検出範囲を 92%維持しながら、モデルの提供に必要なインフラを大幅に削減したという。このモデルは Aikido の Hugging Face で提供されており、vLLM を使用することで、4 基の NVIDIA H200 GPU を搭載したノードへ導入できる。
今後、同社はモデルの最適化/低いビット数形式の検討/コード分析/修正/ツール利用などに取り組み、長時間実行されるセキュリティ・ワークフローに向けた将来のバージョンのファインチューニングを進めるとしている。
プライバシー要件やデータ保存義務によりクラウド型 AI サービスをセキュリティ検査へ十分に活用できない背景があります。情報漏洩のリスクやコンプライアンス違反が深刻な影響をもたらすため、セキュアな環境での処理が求められます。対応策として、Aikido が発表したオープン・ウェイト AI モデルである Altar-1 の導入が挙げられます。Altar-1 は、ソースコードの送信/内部文書の確認/セキュリティ調査結果の共有を外部送信することなく、自社インフラ内で脆弱性の発見/ペネトレーション・テストを実行できるツールです。機密情報を保護しつつ高度なインテリジェンスを活用できるため、厳格な規制を受ける組織におけるセキュリティ運用の強化が推奨されます。


You must be logged in to post a comment.