デジタルノマドと金融機関:新たな ID 確認のためのテンプレートの必要性について

Digital nomads drive changes in identity verification

2023/05/29 HelpNetSecurity — Regula のレポートによると、これまでの1年間において、金融会社の約8割が、外国書類が関係する確認案件の増加を経験しているという。残念なことに、すべての組織が、このシフトに対応できるわけではないが、近年におけるデジタルノマド・ムーブメントが、大きく成長していることが示唆される。

新しい時代の働き方

COVID-19 の世界的な流行が、リモートワークの傾向を加速させ、世界中の人々が仕事や旅行のために、新たな目的地を探すきっかけを作った。さまざまな国々のワーカー・トラベラーたちは、その行き先の金融機関の顧客になる。

つまり、銀行/FinTech/暗号ブローカー/保険会社などにとって、急増するデジタルノマド・コミュニティのニーズを満たすと同時に、強固な不正防止策を維持する必要が生じている。

Regula が実施した調査では、銀行/FinTech の新たな課題への対応態勢にスポットライトが当てられている。特に、2023年3月時点で、デジタルノマドが最も訪れる国々である、フランス 86%/トルコ 86%/米国 85% などにおいて、そのニーズが増加していることが明らかになった。

驚くべきことに、これらの組織の 44% は、この1年間で 25% という、驚異的な量の増加に直面している。さらに、それらの企業の 62% は、外国語の書類を手作業で確認することを余儀なくされており、時間のかかるプロセスを余儀なくされている。

文書テンプレートの課題を克服する

FinTech/Banking の回答者の、それぞれ 38% と 31% が、本人確認ソリューションの選択における最重要の考慮事項として正確性を挙げており、手作業によるチェックの増加は、業界にとって赤信号となるはずだ。

それらの企業の担当者たちは、文書テンプレートのデータベースが不完全であるという問題にも言及している。参考までに、48% の企業が、必要な書類テンプレートが手元に揃っていないため、顧客のオンボーディング・プロセスで課題に直面していると回答している。

Regula の EVP of Identity Verification Solutions である Henry Patishman は、「特に、グローバル化する移住や、デジタルノマド・コミュニティの拡大により、企業は希少なものを含む、さまざまな文書テンプレートを備えた拡張データベースと、連携することが必要になっている。しかし、テンプレートが存在しないために、正確で徹底した書類確認ができない可能性があるが、それを怠ると詐欺のリスクが高まる」と述べている。

彼は、「Regula Document Reader SDK の機能を強化するために、247 の国々と地域から 12,000 件以上の文書テンプレートが登録されている、データベースを常に更新しているのはそのためだ。Regula の専門家たちは、現在のドキュメントをもとにして、セキュリティ要素が検出する幅広い知識を持っているため、あらゆる ID を簡単に検証することが可能となり、最も巧妙な詐欺であっても、当社の製品で迅速に検出している」と結論付けている。

デジタルノマド時代の効率化を促進する

デジタルノマドが増加している現在、適切な本人確認ソリューションの導入が、生産性/効率性に大きな影響を与える可能性がある。新たな課題に対応するため、金融機関は以下の基準を考慮しながら、最適なツールを選択する必要がある:

ソリューションが提供する文書テンプレート・データベースのサイズと多様性:各国で発行された全ての現行文書および、そのセキュリティ・パラメーター、検証方法に関する、詳細情報を備えたデータベースを備えたツールは、迅速かつ包括的な ID チェックを可能にする。

文書照合フローにおける有効性チェックが可能であること: 不正行為に対して強力な保護を提供するためには、文書照合とバイオメトリクスを包含するソリューションが必要であり、文書と個人の有効性を検証する必要がある。文書の有効性は、提出された文書の動的なセキュリティ要素 (ホログラムなど) の存在を確認し、リモートで提示されたパスポートや ID が本物であることを保証する。その一方で、生体認証の有効性は、偽装や偽者ではなく、生身の人間が申請しているかどうかを検出する。

顔比較、自撮り写真と ID 書類写真との照合: オンラインでの ID 詐欺を軽減するためのソリューションには、ユーザーの ID 文書の画像と、チップや MRZ などの ID 文書に含まれる肖像画を比較する必要がある。

金融機関における本人確認が、いまのデジタルノマド時代に適合していないという、問題点を指摘する記事です。日本という島国にいると、切実さを感じる人は少ないでしょうが、金融機関で働く人々は、そうでもないかもしれません。複雑化し続ける社会において、このような問題は、どのように帰結するのでしょうか。よろしければ、カテゴリ Finance も、ご利用ください。