Apple の RCE 脆弱性 CVE-2024-1580 が FIX:iOS/macOS での悪用を証明する PoC もリリース

Apple Patches Code Execution Vulnerability in iOS, macOS

2024/03/26 SecurityWeek — Apple がリリースしたのは、任意のコード実行の脆弱性を解決するための、iOS/macOS デバイス向けのセキュリティ・アップデートである。この脆弱性 CVE-2024-1580 は、境界外書き込みにつながる整数オーバーフローと説明されており、iOS/macOS の CoreMedia および WebRTC コンポーネントに影響を与えるものであり、画像処理中にトリガーされる可能性があるという。


このセキュリティ不具合は、Apple 製品に特有のものではなく、オープンソース AV1 クロスプラットフォーム・デコーダーである dav1d に起因するものであり、2024年2月の dav1d バージョン 1.4.0 で解決されている。

NIST NVD アドバイザリには、「dav1d AV1 デコーダーには、フレームサイズの大きいビデオをデコードする際に発生する、整数オーバーフローの脆弱性が存在する。それにより、AV1 デコーダ内のメモリ破壊が発生する可能性がある」と記されている。

この問題を悪用する攻撃者により、画像処理中に任意のコードが実行される可能性があるとされるが、Apple は入力検証を改善することで対処したと述べている。

Apple は、iOS/iPadOS 17.4.1 および、iOS/iPadOS 16.7.7、visionOS 1.1.1、macOS Sonoma 14.4.1、macOS Ventura 13.6.6、Safari 17.4.1 (macOS Monterey/macOS Ventura 向け) に、パッチを取り込んだアップデートを提供している。

このバグを報告した Google Project Zero の研究者 Nick Galloway に対して、Apple は謝辞を述べている。Galloway は、この問題に関する技術的な記述と、それを実証する PoC エクスプロイト・コードを提供している。この報告書は、今月の初めに公開されている。

脆弱性 CVE-2024-1580 の深刻度は Medium である。この脆弱性は、ユーザー・インタラクションを必要とせずに、ネットワークを介して低権限で悪用が可能であり、完全性への影響は高く、機密性への影響は低いとされる。

このバグが、実際の攻撃に悪用されたという報告はないが、このバグのためだけに、Apple はセキュリティ・アップデートをリリースしている。つまり、それぞれのユーザーが早急に対策を講じ、デバイスにパッチを当てるべきだと示唆される。

Apple のパッチに関する追加情報は、同社のセキュリティ・リリース・ページで確認できる。