DigiCert の DCV プロセスにコンプライアンス違反:数千の SSL/TLS 証明書が失効

DigiCert Forced to Revoke Thousands of Certificates Due to Domain Validation Error

2024/07/29 SecurityOnline — 大手デジタル認証局である DigiCert が発表したのは、DCV (Domain Control Verification) プロセスにおけるコンプライアンス違反の問題により、同社の SSL/TLS 証明書数千件を緊急で失効させるという決定だ。

何が起こったのか?

DigiCert のシステムに技術的な見落としがあり、ドメイン検証に使用される DNS CNAME レコードの一部で、アンダースコア接頭辞が抜けてしまった。この、一見些細なことがセキュリティに与える影響は限定されるが、CA/Browser Forum (CABF) が定めた厳格な業界標準に違反している。この基準では、ドメイン・バリデーションに問題がある証明書については、ことの大小には関係なく、24時間の失効期間が義務付けられている。

顧客への影響と措置

DigiCert が提供する有効な証明書の、約 0.4% が影響を受けている。影響を受けた顧客は通知を受診するが、その証明書を 24時間以内に交換する必要が生じる。DigiCert は、証明書の再発行手順を提供し、影響を受ける顧客にサポートを提供している。

同社は、CertCentral アカウントにログインし、影響を受ける証明書を確認し、再発行の手順に従ってほしいと述べている:

  1. CertCentralアカウントにログインし、初回ログイン時に CNAME Revocation Incident のバナーを表示し、影響を受ける証明書を確認する。
  2. Certificates > Ordersページに移動し、影響を受ける証明書を特定する。
  3. 新しい証明書署名要求 (CSR) を生成する。
  4. 各証明書の Order # 詳細ページで、[Certificate actions] ドロップダウンの [Reissue certificate] を選択する。
  5. 追加の必要な検証ステップを完了する。
  6. 再発行された SSL/TLS 証明書をインストールする。
技術的な詳細

この問題は、DNS ベースのドメイン検証で使用される CNAME レコードの、特定のフォーマットに起因している。CNAME レコードを追加する有効な方法は複数あるが、実際のドメイン名との潜在的な競合を防ぐために、アンダースコアの接頭辞を必要とするという方式がある。DigiCert の文書に、この要件が明示的に記載されていなかったことで、コンプライアンスに準拠しない検証が行われていた。

DigiCert の対応

DigiCert は、この誤りを認め、状況を修正するために早急な対策を講じている。すべての乱数値ジェネレータを統合/見直し、ドメイン検証のユーザー・エクスペリエンスを簡素化し、コンプライアンス・チームメンバーを開発チームに組み込んでいる。さらに、テスト・カバレッジを拡大し、DCV プロセスをオープンソース化し、コミュニティでレビューする予定だという。

DigiCert の顧客にとっての当面の優先事項は、影響を受けた証明書を交換し、Web サイト/サービスに支障が出ないようにすることだ。