RDP vs SSH Comparison – Features, Protocols, Security, and Use Cases
2025/09/19 CyberSecurityNews — Remote Desktop Protocol (RDP) と Secure Shell (SSH) は、組織の IT システム管理方法に大きな変化をもたらしている。これらのツールにより、どこからでも従業員たちは自身のコンピュータにアクセスし、制御できるようになり、チームの連携を強化している。RDP と SSH は、職場環境への安全な接続を可能にすることで、今日のデジタル世界における柔軟性と生産性を支えている。つまり、リモート接続の基盤として、RDP と SSH という2つのプロトコルが注目されている。

どちらもリモート・アクセスを容易にするが、目的と機能が異なるため、セキュリティ/効率性/運用の成功のための選択が重要である。
RDP vs SSH プロトコル・アーキテクチャ
Remote Desktop Protocol (RDP) アーキテクチャ
RDP は OSI 参照モデルにおけるアプリケーション層プロトコルとして動作し、ネットワーク接続を介してグラフィカル・デスクトップ環境を転送するために設計されている。
Microsoft の実装が採用しているのは、トランスポート層プロトコル/ユーザー認証層/接続プロトコルで構成される多層アーキテクチャである。
このプロトコルは、データ転送用に最大 64,000 個の独立した仮想チャネルをサポートし、複雑なマルチメディアおよび周辺機器のリダイレクトを可能にする。
RDP トランスポート・メカニズムは、デフォルトで TCP ポート 3389 を使用するが、最新バージョンでは RDPEUDP を介した UDP トランスポートをサポートし、高遅延環境でのパフォーマンス向上を実現している。
このデュアル・トランスポート機能は、RDP の進化における大きな進歩であり、特に WAN 接続を介したリモート・デスクトップ・セッションで有効である。
Secure Shell (SSH) プロトコルの構造
SSH はトランスポート層とセッション層で動作し、複数のネットワーク・サービスのための安全な基盤を提供する。
SSH-2 プロトコルは3層アーキテクチャを採用している。トランスポート層は初期の鍵交換と暗号化設定を処理し、ユーザー認証層はクライアント認証を管理し、接続層は単一の接続上で複数のチャネルを多重化する。
RDP がグラフィックス重視で設計されているのに対して、SSH は暗号化チャネルを介した安全なコマンド実行とデータ転送を優先する。軽量であり、低帯域幅接続でも効率的に運用できる。
セキュリティ分析と脆弱性評価
RDP のセキュリティ上の課題
RDP は深刻なセキュリティ上の課題に直面しており、2019年以降において、BlueKeep をはじめとする 35 件以上の深刻な脆弱性が報告されている。
デフォルト設定では 128-Bit RC4 暗号が多く使用されているが、現代の標準からすると時代遅れである。
一般的な攻撃ベクターとしては、公開ポート 3389 へのブルートフォース攻撃/中間者攻撃による認証情報盗難/セッション・ハイジャックがある。
接続の確立前にユーザー認証を求める仕組みが、Network Level Authentication (NLA) により導入され、RDP のセキュリティは改善されたが、多くの環境で依然として利用されていない。
Microsoft は TLS 暗号化と CredSSP 認証プロトコルを導入し、セキュリティを強化している。
Secure Shell (SSH) セキュリティ・アーキテクチャ
SSH も 2019年以降において、深刻な脆弱性 12件未満が確認されているが、主な原因はプロトコルの欠陥ではなく実装上の問題である。
最新の暗号アルゴリズムとして、AES-256/ChaCha20/Ed25519 などが採用されており、堅牢なセキュリティが提供されている。
Perfect Forward Secrecy により、長期キーが侵害されても、セッション・キーは安全に保たれる。
認証の方式としては、パスワード/公開キー認証/ホストベース認証/多要素認証が備えられており、ブルートフォース攻撃やクレデンシャル・スタッフィング攻撃への耐性が高い。
| Feature/Aspect | RDP (Remote Desktop Protocol) | SSH (Secure Shell) |
|---|---|---|
| Protocol Type | Application Layer Protocol | Transport/Session Layer Protocol |
| Primary Purpose | Remote desktop access with GUI | Secure remote command execution |
| User Interface | Graphical User Interface (GUI) | Command Line Interface (CLI) |
| Default Port | 3389 (TCP/UDP) | 22 (TCP) |
| Operating System Support | Windows-centric, limited cross-platform | Cross-platform (Linux, Unix, Windows, macOS) |
| Authentication Methods | Password, Smart card, NLA | Password, Public key, Host-based, Keyboard-interactive |
| Encryption Standards | RC4 (56/128-bit), TLS/SSL, CredSSP | AES, 3DES, Blowfish, ChaCha20, Ed25519, RSA, ECDSA |
| Protocol Versions | RDP 5.0 to 10.7+ | SSH-1 (deprecated), SSH-2 (current) |
| Network Requirements | Higher bandwidth (1-10 Mbps typical) | Low bandwidth (56K dialup capable) |
| Session Management | Session disconnect/reconnect support | Single session per connection |
| File Transfer Capabilities | Clipboard sharing, file redirection | SCP, SFTP protocols |
| Multi-session Support | Multiple users per server | Multiple concurrent connections |
| Resource Consumption | Resource-intensive (graphics rendering) | Lightweight (text-based) |
| Security Level | Moderate (vulnerable to attacks) | High (designed for security) |
| Known Critical CVEs (2019-2024) | 35+ (including BlueKeep family) | 8-12 (mostly implementation issues) |
| CVSS Score Range | 5.3-9.8 (mostly HIGH/CRITICAL) | 3.1-7.8 (mostly LOW/MEDIUM) |
| Brute Force Resistance | Low (port 3389 easily targeted) | High (key-based auth, rate limiting) |
| Man-in-the-Middle Protection | Moderate (depends on configuration) | High (end-to-end encryption) |
| Cross-Platform Compatibility | Limited (Windows-focused) | Excellent (universal support) |
| Bandwidth Efficiency | Low (graphics-heavy) | High (minimal data transfer) |
| Ease of Use (GUI) | Excellent (full GUI) | Limited (command line only) |
| Command Line Administration | Limited | Excellent |
| Tunneling/Port Forwarding | Basic | Extensive (local/remote forwarding) |
パフォーマンスとネットワーク効率
RDP は、グラフィックス転送のために高帯域幅を必要とし、遅延 150ms を超えるとユーザー・エクスペリエンスに深刻な影響を与える。圧縮アルゴリズムやビットマップ・キャッシュ機能を備えるが、低帯域幅環境では限界がある。
SSH はテキスト・ベース通信のため軽量であり、低速接続でも効率的に動作する。圧縮機能により、ダイヤル・アップ環境でも安定している。
RDP はセッションの持続性を持ち、切断/再接続の後も状態を保持する。複数の同時ユーザー・セッションも可能である。
SSH はセッション永続性はないが、単一接続で複数チャネルを多重化でき、自動化やスクリプト用途において柔軟である。
ユースケースと適用シナリオ
RDP は Windows 中心の環境において、完全なデスクトップ機能を必要とする場合に最適である。IT サポートでは、ユーザー・トラブル・シューティング/インストール/管理タスクで利用されている。Microsoft エコシステムとの統合により、利便性は高い。
SSH は Unix/Linux サーバにおいて、管理/自動スクリプト/安全なファイル転送に適し、クロス・プラットフォーム性も高い。SSH の堅牢な認証と監査の機能が、金融/医療/政府などの機関で必須とされる場合がある。このようなケースにおいては、コンプライアンス基準を満たすために、RDP では追加の設定と強化が必要である。
SSH は Windows/macOS/Linux/Unix でネイティブ・サポートされ、異機種が混在する環境で強みを持つ。RDP は Windows を中心とした設計であり、クロス・プラットフォーム機能は限定的である。
市場予測によると、リモート・デスクトップ市場は、2025年の $3.74 billion から 2032 年に $9.46 billion に成長する。SSH の導入率は、2032年までに 96% に達すると見込まれる。
この2つのプロトコルの選択は、セキュリティ優先度と運用の状況といった、ユーザー組織の要件に応じたものになる。RDP はグラフィカル環境に適し、SSH はコマンド・ライン管理に優れる。
両方を戦略的に導入することが望ましい。SSH は安全なサーバ管理と自動化で、RDP はエンド・ユーザー・サポートやグラフィカル・アプリで活用できる。
セキュリティと効率を維持するためには、この2つのプロトコルにおける、適切な設定/更新/監視が不可欠である。
脅威の状況が変化する中で、リモート・アクセス戦略の継続的な評価が求められる。特に、重要インフラでは利便性よりもセキュリティが優先される。
リモート・ワークの定着とサイバー脅威の増加により、これらのプロトコルの違いは、今後も企業 IT セキュリティ・アーキテクチャに影響を与え続ける。
RDP と SSH の違いを説明する記事であり、両者のメリット/デメリットの違いがよくわかります。RDP は設計段階からグラフィカルな利便性を重視しているため、古い暗号方式の採用や公開ポート経由の攻撃に弱く、多数の深刻な脆弱性が報告されてきました。その一方で SSH は、暗号化と認証を基盤に設計されており、確認されている問題の多くは実装上の不備に起因しています。つまり、RDP は構造的な弱点が目立ち、SSH は運用や実装次第で安全性が左右されると、この記事は指摘しています。よろしければ RDP で検索と SSH で検索も、ご参照ください。



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