Chrome 151 の 7 件の脆弱性が FIX:サンドボックス・エスケープや RCE の恐れ

Google Chrome 151 Update Fixes 7 Security Flaws Enabling Remote Code Execution and Sandbox Escape

2026/08/21 gbhackers — Google が公表したデスクトップ版 Chrome バージョン 151 では 7 件のセキュリティ脆弱性が修正され、Stable 版チャネル向けにリリースされている。これらの脆弱性には、深刻度 Critical の解放後使用の脆弱性に加えて、V8/DOM/Workers/ネットワーク/Linux Toolkit Theming など、複数のブラウザ・コンポーネントに影響を及ぼす深刻度 High の問題が含まれている。今回のアップデートでは、Windows/macOS 向けのバージョン 151.0.7922.173/174 と、Linux 向けのバージョン 151.0.7922.173 が順次展開される。

Google Chrome 151 の 7 件のセキュリティ脆弱性

最も深刻な問題は、Chrome のリモート・デスクトップ技術である Chromoting に存在する、深刻度 Critical の解放後使用の脆弱性 CVE-2026-76017 である。この脆弱性は、ソフトウェアがメモリを解放した後も、対象となるメモリ領域へのアクセスが継続することで発生する。それを悪用する攻撃者は、メモリ破損/任意コード実行/プロセス・クラッシュなどを引き起こす可能性がある。

また、この種の欠陥が Web ブラウザで発生すると、悪意あるコンテンツや悪意あるリモート・アクセス機構を利用した攻撃者が、デバイス侵害につながるエクスプロイト・チェーンの一部として悪用できる可能性がある。この問題は 2026年6月11日に Google へ報告された。


Chrome バージョン 151 では、Import コンポーネントに存在する深刻度 High の権限昇格脆弱性 CVE-2026-76018 も修正されている。この脆弱性は、制限された権限で実行中のコードが、ブラウザ内またはオペレーティング・システム環境で、より広範な権限を取得する可能性があるため、特に深刻である。

現時点で Google は詳細な技術情報を提供していないが、メモリ安全性の脆弱性と権限に関する問題が存在することから、Chrome のサンドボックス/プロセス分離による保護に依存する企業環境では、迅速なパッチ適用が重要である。

その他にも、複数の深刻度 High の脆弱性により、リモート・コード実行 (RCE) につながる可能性や、他の脆弱性と組み合わせることでブラウザのサンドボックス・エスケープが容易になる可能性がある。その 1 つである CVE-2026-76020 は、Chrome の JavaScript/WebAssembly エンジン V8 に存在する競合状態の脆弱性であり、ブラウザ・エンジンの競合状態は不正なメモリ状態を作り出すために悪用される場合があることから、悪意ある Web サイトを介したコード実行を狙う攻撃者にとって魅力的な標的となる。

もう 1 つの問題である CVE-2026-76021 は、Web コンテンツと直接やり取りするブラウザの中核サブシステムである Document Object Model (DOM) に存在する解放後メモリ使用の脆弱性である。また、今回のアップデートでは、Chrome のネットワーク・コンポーネントに存在するバッファ・オーバーフロー脆弱性 CVE-2026-76022 も修正されている。これらの不適切な境界処理の脆弱性の悪用により、メモリ破損が引き起こされ、任意のコード実行に至る可能性がある。

さらに、CVE-2026-76019 は Chrome のバックグラウンド実行フレームワークである Workers に存在する不適切な認可の問題であり、CVE-2026-76023 は Linux Toolkit Theming に存在する不適切なリソース制御の問題である。後者は SYZD Research の Keita Sode/Daisuke Hatakeyama により報告され、特に Linux デスクトップ展開環境への影響が顕著である。

Google は、大半の Chrome ユーザーへ修正が提供されるまで、これらの脆弱性に関する技術的な詳細と関連 Issue へのリンクに対するアクセスを制限している。これは、パッチ適用が十分な水準に達する前に公開された脆弱性情報が脅威アクターにより迅速に武器化されるリスクを低減するための措置であり、今回の 7 件の脆弱性について、実際の攻撃での悪用は明らかにされていない。

ユーザー組織は、管理対象の Windows/macOS/Linux エンドポイントで Chrome をバージョン 151 に更新することを優先する必要がある。さらに、エンドポイント管理ツールによってブラウザ・バージョンの準拠状況を確認し、管理対象外デバイスでは自動アップデートが有効になっていることを確認すべきである。

管理者に求められるのは、古い Chrome ビルドを使用するデバイスを監視することである。このブラウザの脆弱性が、フィッシング攻撃/ドライブバイ攻撃/多段階攻撃キャンペーンの構成要素として利用されることを踏まえ、更新状況を継続的に管理することが重要である。