IBM InfoSphere DataStage の脆弱性 CVE-2025-1499 が FIX:平文での DB 認証情報漏洩の恐れ

IBM DataStage Bug Exposes Database Credentials in Plain Tex

2025/06/02 gbhackers — IBM InfoSphere DataStage の脆弱性 CVE-2025-1499 が公開され、エンタープライズのデータ管理領域に懸念が広がっている。この脆弱性のコアは、認証情報が暗号化されず、平文で保存されるにある。それにより、システムにログインできる認証済みユーザーであれば、データベースの認証情報へのアクセスを達成するという可能性がある。以下では、この問題の技術的側面/影響範囲/有効な対処方法などについて詳述する。

平文保存の脅威

この脆弱性 CVE-2025-1499 (CWE-312:機密情報の平文保存) は、IBM InfoSphere Information Server バージョン 11.7 および DataStage コンポーネントに影響を及ぼすものだ。

IBM のセキュリティ情報によると、データベース・アクセスに必要な認証情報が、平文のパラメータ・ファイルに保存されているという。

このファイルは、システム上の認証済みユーザーであれば、誰もがアクセスして閲覧できるため、データベースに対する不正な操作や、認証情報の漏洩といった重大なリスクが生じる。

技術的な詳細

  • CVE ID:CVE-2025-1499
  • 脆弱性:CWE-312 (機密情報の平文保存)
  • CVSS ベーススコア:6.5 (深刻度:中程度)
  • CVSS ベクター:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:N/A:N
  • 影響を受ける製品:IBM InfoSphere Information Server
  • 影響を受けるバージョン:11.7
  • 攻撃ベクター:ネットワーク  (AV:N) 
  • 必要な権限:低  (PR:L) 
  • 影響:機密性に関するリスクが高い。整合性や可用性には影響はない。

リスクを説明する簡略化されたコード・スニペット:

text# Example of cleartext credentials in a parameter file
DB_USER=mydbuser
DB_PASSWORD=mysecretpassword

このような保存方法は、セキュア・コーディング・ガイドラインに反しており、また、適切な権限を持たない認証済みのユーザーがアクセスするだけで、パラメータ・ファイルの悪用という可能性が生じる。

影響を受けるバージョン/修正バージョン

すでに IBM は、以下のバージョンが影響を受けることを確認し、是正措置を提供している。現時点において、推奨されるパッチを適用する以外に、回避策や軽減策は存在しない。

ProductVersionAPARRemediation Steps
InfoSphere Information Server11.7DT423714Apply InfoSphere Information Server 11.7.1.0 or 11.7.1.6, or apply DataStage patch
InfoSphere Information Server on Cloud11.7DT423714Apply InfoSphere Information Server 11.7.1.0 or 11.7.1.6, or apply DataStage patch

管理者に推奨されるのは、速やかにシステムを更新し、認証情報の漏洩などを防ぐことだ。

セキュリティ・コンテキストおよびベスト・プラクティス

この脆弱性が浮き彫りにするのは、安全な認証情報管理の重要性である。認証情報を平文で保存することは、内部不正のリスクや、ネットワーク内での横移動を招く要因になり得る。

この脆弱性の CVSS (Common Vulnerability Scoring System) スコアは 6.5 であり、脅威度は中程度と評価されている。データ機密性への影響が大きく、認証済みユーザーによる悪用が容易であることを、この評価は示している。

影響を受けるバージョンを使用する、すべての顧客に対して IBM が推奨するのは、セキュリティ通知の購読と、最新のパッチの適用である。現時点において、回避策は存在しないため、速やかなパッチの適用が不可欠となる。

脆弱性 CVE-2025-1499 は、機密情報の不適切な保存により、セキュリティへの広範な影響が生じる可能性を示している。

IBM InfoSphere DataStage 11.7 を使用している組織は、データベースの認証情報を保護および法令遵守の維持のために、この脆弱性に対して最優先で対処すべきである。

詳細や今後の更新情報については、IBM の公式セキュリティ情報の確認と、継続的な通知の購読を推奨する。