Agents of Chaos は賞金 10万ドルのコンテスト:AI Red Teaming ための新たな試み

CrowdStrike’s $100K Agents of Chaos Contest Turns AI Red Teaming Into a Game

2026/08/06 SecurityBoulevard — CrowdStrike が発表したのは、プロンプト・インジェクションなどのレッド・チーミング技術を使用して、ライブ AI エージェントを操作することを参加者に求める、賞金総額 10万ドルの国際コンペティションである。

このコンペティションは、Amazon Web Services と共同で作成された AI Unlocked: Agents of Chaos という仮想ゲームの形式をとる。そこでのプレイヤーは、悪意の AI 展開を試みる影の集団を阻止するという架空の任務を担う。そのためには、その集団のエージェントを操作し、本来は許可されていない情報の開示やアクションの実行が必要となる。

獲得するスコアにおいては効率性も重要である。つまり、プロンプトで使用されたトークンに比例してポイントが差し引かれる。

このコンテストは 8月31日に開始され、3 つの act に分かれている。第 1 act は 9月7日まで実施され、賞金は 1万ドルである。第 2 act は 9月14日に終了し、賞金は 2万ドルである。最終 act は 9月15日から 9月29日まで実施され、賞金は 7万ドルである。

このゲームはグローバル・オンラインで参加が可能であり、CrowdStrike の Fal.Con カンファレンスで対面プレイする選択肢もある。事前登録は開始されており、参加者は完了済みのパズルを再プレイしてプロンプトを改善できる。CrowdStrike は、各 act の終了時に記録されている最高スコアを得ている者が、その act の賞金を受け取ると述べた。

CrowdStrike のチャレンジは、実在するセキュリティ問題をゲームへと変換している。AI エージェントは自律的になり、コマンドの実行やツールの使用に加えて、有効なクレデンシャルを用いて行動できるようになっている。そのため、エージェントの異常な挙動が攻撃によるものなのか、正規の指示に従ったものなのか、その違いを見分けることが難しくなっている。

その問題は、すでに CrowdStrike の脅威データに現れている。同社の 2026 Threat Hunting Report が指摘するのは、AI エージェントにより開始されたアクティビティが、人間のアクティビティの 2.5 倍の割合で検出リードを生成している点だ。

この数値は、2025年7月から 2026年6月までの CrowdStrike 独自のテレメトリを通じて特定されたリードを反映しており、確認済みの攻撃ではない。それであっても、セキュリティ・チームが仕分けする必要のある、エージェント・アクティビティの量が増えている現実を示している。

このレポートに関するメディア・ラウンドテーブルで、CrowdStrike の Senior VP of Counter Adversary Operations である Adam Meyers が説明したのは、Codex や Claude などのツールへ向けてプロセス・ツリーを遡ることで、エージェント・アクティビティを特定する、同社の方式である。CrowdStrike においては、エージェントがタスクを開始すると、コマンド/依存関係のダウンロードなどのアクティビティを、それらを開始したエージェントまで追跡できる。

アクティビティの特定と、その意味を理解することは別であると、Adam Meyers は述べている。正規の AI ツールであっても、セキュリティ機能により最初の試行が阻止されると、異なる挙動を示すことがあるが、必ずしも検知を回避しようとする意図によるものではない。そのエージェントが、割り当てられたタスクを完了する上で、セキュリティ機能を障害物とみなして迂回しようとするためである。

同氏は、「エージェントから見れば、セキュリティ・ツールが邪魔をするから迂回すれば良いということだ。エージェントは、それが悪いことだとか、そうすべきではないとか、分かっていない」と述べている。それぞれの回避行動が追加の検出を発生させ、セキュリティ・チームが整理しなければならない、イベントの連鎖的な流れを作り出す可能性がある。

Agents of Chaos チャレンジの目的は、本来の目的に反する方向へとエージェントを転用するトレーニングの環境を、防御側に対して提供するところにある。実環境内に同様の挙動が現れた場合に、承認済みアクセスにより操作されたアクティビティであれば、日常的なものに見えてしまう可能性がある。このゲームは架空のものかもしれないが、そこで求められるスキルは急速に、セキュリティ・チームの日常業務の一部になりつつある。