Spring Security の脆弱性 CVE-2026-59270 が FIX:UnboundID LDAP サーバの 2 つの欠陥

Critical Spring Security LDAP Flaw Lets Remote Attackers Read and Modify Directory Data

2026/08/21 gbhackers — Spring Security に組み込まれている UnboundID LDAP サーバに、深刻な脆弱性が確認された。この欠陥を突くリモート攻撃者は、既知の Admin バインド DN を悪用して認証を回避し、アプリケーションのインメモリ LDAP ディレクトリに保存されたデータの読み取り/変更を行う可能性がある。2026年8月20日に公表された脆弱性 CVE-2026-59270 が影響を及ぼす範囲は、Spring Security の UnboundIdContainer を直接使用するアプリケーションおよび、Spring Boot の組み込み LDAP 自動設定を介して使用されるアプリケーションである。

Spring Security に組み込まれた LDAP サーバの深刻な脆弱性

影響を受けるコンポーネントは、主として組み込み LDAP のユースケース向けに設計されている。しかし、安全ではないデフォルト設定により、攻撃者が制御するネットワークからリスナーへアクセス可能な場合、機密性の高いディレクトリ・データが露出する可能性がある。

この脆弱性は、Spring Security の組み込み UnboundID LDAP サーバにおける 2 つの問題に起因する。1 つ目は、UnboundIdContainer が無条件で Admin 認証情報を登録することであり、2 つ目は、LDAP リスナーが利用可能な全ネットワーク・インターフェイスにバインドされることである。この 2 つの問題により、LDAP サービス・ポートへ接続可能な攻撃者は、予測可能な Admin バインド DN を使用して認証できる。

認証後の攻撃者は、インメモリ・ディレクトリへの Admin レベルのアクセスを取得し、LDAP エントリの列挙/データの取得/変更を行う可能性がある。したがって、組み込みディレクトリに格納されるデータとアプリケーションによる利用方法に応じて、ユーザーの識別情報/グループ/ロール/テスト用認証情報/認可属性/アプリケーション固有の設定データが露出する可能性がある。

この脆弱性は、明示的な設定や、”spring.ldap.embedded.*” で始まる Spring Boot プロパティの使用により、アプリケーションが UnboundIdContainer を使用するよう設定されている場合に悪用される。それに加えて、攻撃者による LDAP リスナーへのアクセスも必要となるため、ポートが localhost のみに制限されている環境や、ネットワーク・ファイアウォール/ポリシーによりブロックされている環境は、リモートからの悪用を受けない。

提示された CVSS v3.1 ベクター “AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:L” は、攻撃の複雑さが低く/認証が不要で/ネットワーク経由で悪用可能であり、機密性/完全性へ大きな影響を及ぼすことを示している。可用性への影響は低いと評価されているものの、ディレクトリへの未認可の変更によって認証プロセスの中断/アプリケーションのテスト用データの破損などが生じるほか、LDAP エントリが認可判断に影響を及ぼす環境では、権限の不正な変更につながる可能性がある。

影響を受ける Spring Security のバージョンは、7.1.0/7.0.0〜7.0.6/6.5.0〜6.5.11/6.4.0〜6.4.18/5.8.0〜5.8.27/5.7.0〜5.7.25 であり、該当する組織では Spring Security 7.1.1/7.0.7 へアップグレードすることが求められる。商用サポートを利用する顧客には、最新ブランチ向けの 7.1.0.1/7.0.6.1 に加え、旧ブランチ向けの 6.5.12/6.4.19/5.8.28/5.7.26 も、修正版保守リリースとして提供される。

Spring によると、アップグレード後に追加の緩和策は不要であるが、パッチ適用までの期間においては、外部公開された LDAP ポートを直ちに監査する必要がある。さらに、ホスト・ファイアウォール/ネットワーク・セグメンテーションを使用して、組み込み LDAP リスナーへのアクセスを制限することが推奨される。