香港暗号通貨事情:昨年の二倍以上のペースで広がる犯罪

Cryptocurrency crime in Hong Kong hits record levels, with one victim losing HK$124 million to fraudsters

2021/08/02 SCMP — 香港における暗号通貨犯罪と損失規模は、今年の上半期に記録的なレベルにまで急増し、1人の被害者が HK$124 million (US$15.9 million) を騙し取られるケースまで出現した。2021年上半期に警察が記録した被害件数は 496件であり、被害額は HK$214.4 million に上昇した。

昨年全体では、208件の被害で、総額は HK$114.4 millionだった。オンラインで商品やサービスと交換できるデジタル・マネーある暗号通貨への投資は、近年人気が高まっており、その主流は tether / ethereum / bitcoin などである。この6月に起こった事件は香港の最大のものであり、暗号通貨のコンサルタントを装ったグループに、30歳の男性が HK$124 million を騙し取られたというものである。

また、今年に入ってからは、対面での暗号通貨取引で数百万香港ドルを騙さるケースが3件もあった。警察の Cyber Security and Technology Crime Bureau – Chief Inspector である Lester Ip Cheuk-yu は、今年の状況について、デジタル通貨への投資に人気が集中しただけではなく、Covid-19 の大流行による犯罪レベルの上昇もあると述べている。

彼は、「人々が家にいる時間が長くなり、インターネットを利用する時間が長くなったことで、詐欺師がオンラインでアプローチする手段が増えた。これは香港だけではなく、世界中の傾向だ」と述べている。警察によると、暗号通貨を使った犯罪は、マネー・ロンダリングや、オンライン・ショッピング詐欺 (対面での取引中の強盗) 、投資詐欺 (暗号通貨を受け取って姿を消す) の、3つのカテゴリーに分類される。Cheuk-yu は、「投資を持ちかけてきた相手が信頼できるかどうか、大口取引の待ち合わせ場所が安全かどうか、よく考えるべきだ」と述べている。

HK$214.4 million を失った30歳の経営者のケースでは、投資コンサルタントを名乗る 30代の男女2人から話を持ちかけられたという。そして、彼らは大きなリターンが得られるという理由で、Filecoin への投資を勧められた。被害者は2月と4月の2回に分けて金を渡した。Filecoin の株価が $168 から $73 に下落したため、6月には現金を引き出そうとした。しかし、犯人グループとは連絡が取れず、警察に助けを求めまたという。この7月に警察が行った調査では、18歳以上の 441人の回答者のうち、約半数が「自分は暗号通貨に詳しい」と答えている。

しかし、どこで入手したり取引したりできるかという、暗号通貨に関する5つの多肢選択式の質問に対して、すべてが正解だった人は1人もいなかった。Cheuk-yu は、「多くの市民は、暗号通貨を理解していないか、自分の知識を過大評価していかだ。彼らが詐欺に遭い、多額の金を失うのは、とても簡単なことだ」と述べている。詐欺の被害者は、14歳から 72歳まで多岐にわたるが、特に若い人が危険にさらされている。彼は、「若い人たちの場合は、その多くが暗号通貨の ATM からコインを購入しているため、こうした詐欺の被害に遭いがちだ、高齢者は技術的に詳しくないため、ATM の使い方を知らない可能性がある」と説明している。

彼は、「行政による調査を行い、また、投資のための借金は避け、流行に盲目的に従わないことを呼びかける」と述べている。詐欺に遭ったと思ったら、すぐに警察に連絡すべきだ。また、投資する前に、リスクを十分に認識する必要がある。詐欺の被害に遭わないための情報は、詐欺対策相談ホットライン (18222) に電話するか、香港警察の新しい Web サイトを参照して欲しい。

久々の暗号通貨に関するトピックです。しかも、身近な香港ということで、なにかローカルな話題があるのかと思いましたが、テーマとしてはグローバルなものでした。ちなみに、このブログでは Cryptocurrency を暗号通貨と訳していますが、なぜ多くの人々が仮想通貨という言葉を使うのか、その点が不思議でなりません。ちょっと検索しただけでも、「仮想通貨講座 – 国民生活センター」とか、「仮想通貨 – 国税庁」とかのコンテンツが見つかり、さらに不思議な気分です。

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