PHP の脆弱性 CVE-2024-4577:Mitel 製品群にも影響が及び始めた

Mitel Issues Critical Security Advisory for PHP Argument Injection Vulnerability

2024/07/14 SecurityOnline — ビジネス・コミュニケーションを提供する Mitel が、2つのセキュリティ・アドバイザリ (OBSO-2407-0124-0018) を公開した。それらは、PHP スクリプト・エンジンの深刻な脆弱性が、Mitel 製品群にも影響を及ぼすと警告するものである。この PHP の脆弱性は、CVE-2024-4577 (CVSS 9.8) として特定されており、Windows システム上で Apache/PHP-CGI を使用しているケースにおける、PHP 8.1.29 未満/8.2.20 未満/8.3.8 未満に影響を及ぼすものである。


この欠陥は、PHP-CGI のセットアップにおいて、Windows が特定の文字列を取り扱う方式に起因している。特定の条件下で、この脆弱性の悪用に成功した攻撃者は、PHP バイナリへの悪意のコマンドの注入が可能となり、 機密情報の漏洩や任意のコード実行を行う可能性を手にする。この脆弱性は、事前の認証を必要とせず、リモートからの悪用が可能なため、特に問題視されている。

この脆弱性は、以下を含む、いくつかの Mitel 製品に影響する:

脆弱性 CVE-2024-4577 の悪用に成功した攻撃者は、これらのシステムに不正アクセスし、データ漏洩/サービスの中断/金銭的損失を引き起こす機会を得る。

Mitel が強く推奨しているは、このリスクを軽減するための早急な対処である:

  • OpenScape Voice Trace Manager:バージョン V8.R0.9.14 以降にアップデートする。

一般的な回避策

  • 影響を受けるシステムの操作は、ファイアウォールで保護された安全なネットワーク内で行う。
  • Web インターフェースの公開を制限する。
  • 信頼できる IP アドレスへのアクセスを制限する。
  • Web インターフェイスへのリモート・アクセスを無効化し、厳格な変更管理手順を実施する。
  • MiContact Center Enterprise and Mitel CMG Suite:具体的な手順については、Mitel の KMS (Knowledge Management System) の記事 SO8099SO8092を参照すること。

この脆弱性は、複数の脅威アクターにより積極的に悪用されているため、パッチや回避策の適用が急務であることが浮き彫りにされている。広範な攻撃が強調するのは、この欠陥の深刻さと、もたらされる混乱の可能性である。

Mitel ユーザーに対して求められるのは、早急に対応による、通信インフラの保護である。アップデートを遅らせることで、侵害のリスクは著しく増大していく。Mitel のガイダンスに従い、推奨されるセキュリティ対策を実施することで、脅威アクターたちからシステムとデータを保護できる。