Microsoft Edge の脆弱性 CVE-2026-57992:Chromium エンジンに起因する RCE

Microsoft Edge Vulnerability Allows Remote Attacker to Execute Arbitrary Code

2026/07/06 CyberSecurityNews — Microsoft が公表したのは、Microsoft Edge (Chromium ベース) における新たなセキュリティ脆弱性に関する情報である。この脆弱性を悪用するリモートの攻撃者は、影響を受けるシステム上で任意のコード実行を可能にする。この脆弱性 CVE-2026-57992 は、Use-After-Free (UAF) によるメモリ破壊に起因し、CVSS スコアは 7.5 (High) と評価されている。この情報が公表された時点では、利用可能なパッチも、公開された PoC エクスプロイトも存在していない。

脆弱性 CVE-2026-57992 は、Microsoft Edge の Chromium エンジンに影響を及ぼす、深刻な Use-After-Free の欠陥に分類されている。この脆弱性を突く未認可の攻撃者は、特別に細工した Web ページをユーザーに閲覧させることで、ネットワークを介したコード実行を達成する。

この攻撃ベクターは、ネットワーク・ベースであるが、ユーザー操作を必要とし、攻撃の複雑性は高い。

攻撃の複雑性が高いという評価は、悪用の成功が容易ではないことを意味する。攻撃者は、悪意のページ上に悪意の不可視な form 要素を細工し、被害者に対して 2 回連続で tap 操作を行わす必要がある。その結果として、被害者は意図せず Edge の autofill 機能を起動し、メモリ破壊チェーンが発動する。

この悪用により、脅威アクターは Edge のレンダリング・エンジンで UAF 状態を引き起こすが、攻撃の成立は、特別に細工した Web サイトをホストする場合に限られる。

攻撃者は、ユーザーに悪意のコンテンツ閲覧を強制できないため、通常はソーシャル・エンジニアリングに依存する。すなわち、フィッシングメール/インスタントメッセージ/悪意のメール添付ファイルを通じて被害者を誘導し、攻撃者が制御するページへと向かわせる。

悪用を成功させるには、被害者が以下を行う必要がある。

  • 攻撃者が制御する Web ページを、被害者に閲覧させる。
  • autofill メカニズムを起動し、use-after-free 状態を引き起こす 2 回の tap 操作を実行させる。

この操作要件により、この攻撃は受動的なものとなる。また、被害者の関与なしには実行できないため、実環境におけるリスクは低下する。

影響を受けるバージョン
Microsoft Edge VersionDate ReleasedBased on Chromium Version
150.0.4078.4807/03/2026150.0.7871.47

脆弱性 CVE-2026-57992 の悪用に成功した攻撃者は、ブラウザ・プロセスのコンテキスト内で任意のコードを実行し、 システム全体の侵害を引き起こす可能性を得る。この攻撃経路は、攻撃者の目的に応じて、ラテラル・ムーブメント/データの漏洩/ペイロード展開の侵入口になり得る。

緩和策

現時点では公式パッチが利用できないため、組織/個人ユーザーは以下を実施すべきである。

  • Microsoft の Security Response Center (MSRC) を監視し、パッチ公開を確認する。
  • 不審なリンクや添付ファイルを避けるよう、ユーザーを教育する。
  • 可能な場合は、Enhanced Security Mode のようなブラウザ・セキュリティ機能を有効化する。
  • エンタープライズ環境では暫定的な緩和策として、autofill 機能を制限する。