Hackers Exploit Palo Alto PAN-OS 0-day Flaw to Gain Root Code Execution on Firewalls
2026/10/15 CyberSecurityNews — Palo Alto Networks のファイアウォール向けの PAN-OS に存在する、深刻度 High の脆弱性が、実際のサイバー攻撃で悪用されていることが明らかになった。PAN-OS の管理インターフェイスに存在する、この脆弱性 CVE-2026-0322 を悪用する認証済みの攻撃者は、影響を受けるファイアウォール上で、root 権限で任意のコードを実行できる可能性がある。Palo Alto Networks が明らかにしているのは、実際の悪用が限定的なものである点だが、顧客に対して可能な限り早急に修正プログラムを適用するよう呼びかけている。

同社は 2026年10月14日にセキュリティ・アドバイザリを公開し、CVE-2026-0322 に CVSS 4.0 スコア 8.6 を割り当てた。また、修正対応の緊急度については、同社が設定する最高レベルに分類している。
この脆弱性は、Palo Alto Networks の社内セキュリティ研究者である Suraj Siddharudh 氏が発見/報告したものだ。現時点で、同社は攻撃者の身元や、標的とされた組織の数を公表していない。
認証済みの攻撃者による root 権限でのコード実行の恐れ
脆弱性 CVE-2026-0322 は、CWE-94 (コードインジェクション) に分類される欠陥である。
この脆弱性を悪用する攻撃者は、その前提として、高権限を持つアカウントでの認証と、PAN-OS の管理インターフェイスへのネットワーク経由でのアクセスが必要となる。
攻撃に成功した攻撃者は、root 権限でのコード実行を可能にし、影響を受けるファイアウォール上で最高レベルの制御権限を得る可能性がある。
なお、攻撃の成立にユーザーによる操作は必要ないが、認証不要で悪用できるものではない。既存の高権限アカウントによるログインが必要となるため、攻撃を実行できる条件は限定される。
その一方で、管理インターフェイスがインターネットに公開されている環境では、大きなリスクが生じる恐れがある。また、脆弱な PAN-OS が影響を受けるために、特別な設定が必要になるわけではない。CVE-2026-0322 の影響を受ける製品には、以下が含まれる。
| 製品 | 影響 |
|---|---|
| PA-Series | 影響あり |
| VM-Series | 影響あり |
| Panorama (仮想システム上で稼働) | 影響あり |
| Panorama(M-Series アプライアンス上で稼働) | 影響あり |
| Cloud NGFW | 影響なし |
| Prisma Access | 影響なし |
PA-Series はハードウェア・ファイアウォールとして、VM-Series は仮想ファイアウォールとして提供されている。また、Panorama はファイアウォールを集中管理するためのプラットフォームである。その一方で、Cloud NGFW と Prisma Access は今回の脆弱性の影響を受けないため、CVE-2026-0322 に対する修正対応は不要とされている。
過去にも PAN-OS の管理インターフェイスが攻撃対象に
PAN-OS の管理インターフェースは、過去のサイバー攻撃でも標的となっている。
以前に Cyber Security News は、CVE-2025-0108 が実際の攻撃で悪用されている事例について報じている。また、複数の PAN-OS 脆弱性を組み合わせてデバイスを侵害する攻撃についても取り上げている。
ただし、これらの侵害は、今回の CVE-2026-0322 とは異なる脆弱性に関する報告である。また、過去の攻撃活動と今回確認された悪用との関連性が明らかになったわけではない。
PAN-OS 12.2.4/12.1.10-h2 などで修正
Palo Alto Networks は、CVE-2026-0322 を修正した PAN-OS のバージョンを公開している。修正済みリリースは以下のとおりである。
| PAN-OS 系列 | 修正済みバージョン |
|---|---|
| 12.2 | 12.2.4 |
| 12.1 | 12.1.10-h2 |
| 11.2 | 11.2.4-h22、11.2.7-h21、11.2.10-h15、11.2.13-h3 |
| 11.1 | 11.1.16-h3 |
| 10.2 | 10.2.18-h12 |
このほか、以前のメンテナンス・リリース向けにも、追加のホットフィックスが用意されている。また、PAN-OS 11.2.16 については、10月15日がリリース予定日として記載されていた。
管理者にとって必要なことは、現在インストールされている PAN-OS のバージョンを確認し、公式アドバイザリに記載された適切なアップグレード手順に従うことである。
既知の回避策は存在しないため管理アクセスの制限を推奨
Palo Alto Networks の公式アドバイザリによると、CVE-2026-0322 に対する既知の回避策は存在しない。
ただし、管理インターフェイスへのアクセスを、信頼できる内部 IP アドレスに限定することで、攻撃にさらされるリスクを軽減できる。可能であれば、専用のジャンプボックス (踏み台サーバ) を経由して管理アクセスを行う構成が望ましい。
このようなアクセス制限はリスク軽減に役立つが、脆弱性そのものを修正するものではなく、パッチ適用の代わりにはならない。
Palo Alto Networks は、管理アクセスのセキュリティに関するガイダンスにおいても、管理インターフェイスをインターネットなどに公開しないよう注意を促している。
攻撃活動に関連する 3 つの IP アドレスを公開
Palo Alto Networks は、脅威活動および限定的な脆弱性悪用の試みに関連する IP アドレスとして、以下の 3 件を特定している。
| IP アドレス(無害化表記) |
|---|
66[.]42[.]72[.]14 |
208[.]83[.]239[.]114 |
149[.]248[.]47[.]234 |
セキュリティチームは、これらの侵害指標 (IoC) を利用して、PAN-OS の管理インターフェイスに関連する通信ログを調査できる。ただし、既知の IP アドレスの監視だけに依存するのではなく、修正済みバージョンへのアップグレードと、管理アクセス制御の強化を優先する必要がある。
Palo Alto Networks は、攻撃手法の亜種が現在の検知シグネチャを回避する可能性についても警告している。そのため、影響を受けるシステムを保護するための推奨対応は、サポート対象となっている修正済み PAN-OS リリースを適用することだ。
この記事は、ファイアウォール向け OS である Palo Alto Networks PAN-OS の管理機能における高深刻度なセキュリティ不備について解説するものです。管理コンソールにおけるコード挿入処理の欠陥が背景に存在します。影響として、ログイン済みの攻撃者による最高権限での任意のプログラム実行/機器の完全制御が生じる恐れがあります。対応策として、提供済みバージョンへの緊急アップデート/管理インターフェイスの接続元制限/侵害指標ログの確認が求められます。
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